地域の旬の素材を生かした手作りの洋菓子や、独自にセレクトした雑貨などを扱う「cafe&sweets Satouya(サトウヤ)」(西伊豆町仁科)が9月15日で20周年を迎えた。
定番から期間限定までケーキがずらりと並ぶショーケース(関連画像20枚)
店を営むのは、北海道出身の佐藤滋之さん。中学から神奈川県平塚市で暮らし、高校卒業後に進学した製菓学校で妻・ゆりかさんと出会った。24歳から平塚市の有名洋菓子店「葦(あし)」で菓子職人として修業を積んだ後、ゆりかさんの故郷である西伊豆町へ家族で移住。滋之さんが37歳だった2006(平成18)年9月15日に店を開いた。店名は、洋菓子店らしいフランス語も検討したものの「これという言葉は使い尽くされている」と考え、あえて直球の「Satouya」と名付けた。
現在の店舗が立つ場所には、もともと倉庫があった。候補地を検討した末、ゆりかさんの実家近くにあった同地を選び、建物を解体して更地にした。南伊豆の工務店に依頼し、木やしっくいなど自然素材を使った店舗を新築。店内には観葉植物やアンティーク家具、雑貨が並び、温かみのある落ち着いた空間が広がる。
移住後の菓子作りについて、佐藤さんは「都会でも地方でも商品を作る条件は変わらない。地方であってもクオリティーを落とすことなく商品作りをしたい」と話す。一方で、地域で暮らすからこそ手に入る旬の素材を積極的に取り入れ、同店ならではの強みにしてきた。「地域にとって一次産業は非常に大切で、守っていきたい存在。丁寧な手作りであること、地の素材を生かすことが付加価値になる」と語る。
メニューは看板商品のシュークリーム(356円)をはじめ、チーズケーキ、レアチーズ、ショートケーキ、フルーツロール(以上616円)、ガトーショコラ(691円)、モンブラン(799円)などの定番のほか、季節ごとの素材を使った限定ケーキが並ぶ。店内には10席のカフェスペースを備え、コーヒーや紅茶と共に味わえる。
菓子だけでなく、店内に並ぶ雑貨や衣類も同店の魅力の一つ。アンティークの棚にはゆりかさんがセレクトした雑貨や衣類、地元作家による手作り作品が所狭しと並び、自宅用やギフトとして買い求める客も多い。
20年間の歩みを振り返り、佐藤さんは「地域で暮らす中で知り合った同業者や飲食店の店主など、同世代の友人たちに支えてもらった」と感謝を口にする。現在は夫婦と3人のパートスタッフで店を切り盛りする。
「今後はランチの提供に加え、デリ(総菜)なども販売できたら」と佐藤さん。「少しずつ業態をアレンジしながら、これからも一年一年を積み重ねていければ」と意欲を見せる。
営業時間は10時〜18時(カフェのラストオーダーは16時30分)。火曜・水曜定休。席数は店内10席、テラス席8席(テラス席は気候によりペット同伴可)。駐車場7台。