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下田「黒船祭」が盛況のうちに閉幕 コロナ禍前に迫る賑わい

海上花火大会

海上花火大会

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 下田市で最も多くの集客があるイベント「第84回黒船祭」が5月19日~21日、開催された。4年ぶりの3日間フル開催に、海外からの観光客も押し寄せた。

各地のゆるキャラが集まった「ご当地キャラクター大集合」のステージ

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 初日はあいにくの雨となったが、祭の執行役員らによるペリー上陸記念公園での献花式や、米国海軍による玉泉寺での黒船将兵墓前祭を予定通り開催。市内の全小学校ではアメリカ海軍水兵と小学生たちの交流会も行われた。下田東急ホテル(下田市五丁目)では海外からのゲストをもてなすレセプションパーティーを開き、市内外のグルメや地酒、新たな名物である海底熟成ワインなどを振る舞った。

 献花式スピーチで、松木正一郎市長は「日米の安全保障は下田を出発点として始まった。日米友好の絆を強くすることが、世界平和へつながるメッセージとなれば」と話した。

 2日目は晴天となり夏を思わせるほどの気温の中、下田公園での記念式典とそれに続く公式パレードで、街じゅうが一気に華やかな雰囲気に包まれた。市内各所で出店する屋台で買った食べ物や飲み物片手に散策を楽しむ人の姿も多く見られた。「きものファッションショー」「豆州白浜太鼓」「黒船サンセットコンサート」などのイベントも座席が足りないほどの観客でにぎわい、前日の雨で延期となったフラダンスイベント「フラホーイケ」や「海上花火大会」も開催され、盛りだくさんの一日となった。

 3日目は市民文化会館での「にぎわいコンサート」で幕が開き、それに続く「にぎわいパレード」では音楽隊に加えて時代衣装に身を包んだ人たちが街じゅうを練り歩いた。この日は「黒船祭ビーチバレーボール大会」「日米親善綱引き大会」などのスポーツイベントも開催された。

 3日間を通じて市内各所に屋台が並ぶ「開国市」が開かれ、メイン会場となる「KIZUNA広場」のステージではさまざまな団体やアーティストがパフォーマンスを行った。中でも注目を集めた「ご当地キャラ大集合」企画では、全国から各地のご当地グルメや地場産品と共に30体近くのご当地キャラクターが駆けつけ、祭典に花を添えた。

 伊豆急下田駅ほど近くの香煎(こうせん)通りには、起業体験プログラムの一環で地域の高校生たちによる模擬店も並び、下田高校の生徒が「下田クレソンを使ったシャーピン」を、稲取高校の生徒が「帯うどん」など、地元食材や郷土料理を生かした商品を販売した。

 下田市観光交流課の佐々木綾さんは「各所からの報告では、4年前の第80回記念時と同等かそれ以上のにぎわいだったという声が多く寄せられた」と話す。「綱引きやビーチバレーなどのスポーツイベントが特に盛り上がった」とも。下田市の来場者速報値によると、延べ来場者数は20万2900人(第80回比6.7%減)だったという。

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