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下田高生、地元の課題解決に取り組む 大手企業の支援で東京視察も

三菱地所の井上さん(前列一番左)と宮川さん(後列一番左)ら下田MIRAIプロジェクトメンバー

三菱地所の井上さん(前列一番左)と宮川さん(後列一番左)ら下田MIRAIプロジェクトメンバー

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 「下田MIRAIプロジェクト」と題した1年間のキャリア教育を受けた下田高校(下田市蓮台寺)の2年生12人が3月28日、同校で報告会を開いた。

東京視察の報告をする下田高校の生徒たち(関連画像4枚)

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 三菱地所など大手企業がSDGsの活動を推進するプロジェクト「大丸有SDGs ACT5(アクトファイブ)」の一環で行う同プロジェクト。三菱地所の企画部と下田高校、下田のにぎわい創出施設「WITH A TREE」を運営する梅田直樹さんが協働し、カフェ運営やプレゼンテーションなど、実践的な知識を高校生に教えてきた。

 プロジェクトの実践地として下田が選ばれた理由について、三菱地所の井上成さんは「都心から近すぎず遠すぎないこと」「拠点となる場所があること」「地元について危機感を持っている大人がいること」などを挙げた。

 3月6日には生徒らが東京視察も行った。シャッター通りだった場所を、歩行者中心の並木道として再生した大手町の仲通りや、築68年の木造アパートをイベントスペースに改修した谷中の「HAGISO(ハギソウ)」など、街の活性化に成功したエリアを訪問。事前学習で検討した下田の地域課題との共通点などを意識しながら、それぞれの場所を回った。

 報告会では、地域課題の解決策として「シャッター街のシャッターに、アーティストに絵を描いてもらう」「空き家を利用して高校生の作品を展示する」「ペリーロードを『映える』写真が撮れる場所としてSNS発信する」など、若者目線の意見も出された。

 1年間のキャリア教育を経て、生徒らからは「地域の課題を、ただぼんやりとではなく、具体的に現実味を持って考えることができるようになった」「カフェの運営など、無理だと思っていたことも、大人の力を借りて実現できて自身がついた」などの声が多く聞かれた。

 同校の尾鷲和哉教諭は「この経験を通して、これからの学校生活を、やりたいと思ったことを実現するためのツールにしてほしい」と生徒たちに呼びかける。

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