西伊豆町内で6月26日、AIが観光客の好みを解析して次の目的地をリアルタイムで提案するサービス「西伊豆AIナビ」の運用が始まった。
デジタルサイネージでの「西伊豆AIナビ」利用の様子(関連画像4枚)
静岡銀行や産業技術総合研究所(産総研)などが参画する「人工知能技術コンソーシアム(AITeC)」と西伊豆町観光協会が連携して取り組む、データ駆動型の観光DX実証事業の一環。
町内約20カ所の観光スポットの入り口や案内板に専用のQRコードを設置。来訪者がスマートフォンで読み取り、簡単なアンケートに回答すると、産総研が提供するAIシステムが内容を解析し、その人の趣味嗜好(しこう)にマッチした次の観光スポットをその場でレコメンド(提案)する。スマートフォン操作が苦手な層にも配慮し、町内2カ所には直感的に操作できるタッチパネル型のサイネージも設置する。
周遊を促す仕掛けとして「タッチラリー」も同時展開。3カ所以上のスポットを訪問した人にオリジナルノベルティーを進呈するほか、巡ったスポットの数に応じて「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」とデジタルメダルのランクが上がっていくゲーム要素も取り入れた。
同事業では、観光客の滞在価値向上とともに収集データの高度な活用にも重きを置いている。集まったデータは、PLSA(確率的潜在意味解析)と呼ばれるAI手法で分析。回答者を「景観王道派」「グルメ温泉派」「SNS映え派」などのタイプに自動分類し、表面には見えない潜在ニーズや行動パターンを可視化することで、科学的根拠に基づく新たな観光施策の立案につなげていく。
西伊豆町観光協会の小塩秀次さんは「これまでも観光客へのアンケートには取り組んできたが、従来の形では得られるデータや活用方法に限りがあった。静岡銀行が中心となって立ち上げたコンソーシアムを通じて産総研とのご縁を頂き、より高度な情報収集と分析に取り組むことになった」と経緯を話す。
運用とデータ分析は2027年3月までで、4月以降に具体的な報告や施策の検討を行う予定。