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南伊豆町で「人材獲得戦略会議 」 「まちの人事部」が住民たちと意見交換

「南伊豆町人材獲得戦略会議」グループワークの様子1

「南伊豆町人材獲得戦略会議」グループワークの様子1

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 南伊豆町で求人と人材のマッチングを行う「まちの人事部」は12月14日、「南伊豆町人材獲得戦略会議」を南伊豆町湯けむりホール(南伊豆町下賀茂)で開いた。南伊豆町産業団体連絡協議会と共催した。

南伊豆町「まちの人事部」の渡辺さん(左)と長谷川さん(右)

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 2022年8月に発足した「まちの人事部」は、南伊豆町民が生涯現役で活躍し続ける環境整備を目的に、南伊豆町内での求人情報と仕事を希望する人をつなぐプラットフォームを運営している。商工会や観光協会メンバーなどから成る任意団体を母体とし、南伊豆町企画課地方創生室内に事務局を構える。短期アルバイトから正社員雇用まで、さまざまな仕事を扱っている。事業者が希望する求人のうち、約5割が採用に至っているという。

 当初は高齢者の就業を主な課題と捉えていたが、活動をしていく中で世代を問わず地域全体で働き手が不足していることが明らかとなり、その課題解決の一歩として同会議を開いた。

 会議には町役場職員や商工会会員、地元住民など約30人が参加。「ハローワーク下田」所長・粕谷純一さんと「しずおか人材確保サポートデスク」橋口真記さんが伊豆南エリア(賀茂地域)の労働状況を紹介したほか、5人のパネラーによる人材獲得の課題と取り組みに関するパネルディスカッションを実施。それらを元に参加者全員でグループディスカッションを行い、南伊豆町での人材獲得のためのアイデアを出し合った。

 参加者からは「地元に住む未成年が町内の仕事を知る機会や職業体験の場を増やしては」「町内での職業の選択肢を分かりやすく提示することで、移住者・Uターン・孫ターンの希望者が見込めるのでは」などの意見が挙がった。

 同町地方創生室室長・山口一実さんは「こうした会議も重ねながら、住民同士の顔の見える付き合いを通じて、地域内の雇用促進を進めていきたい」と話す。「雇用側には『柔軟で多様性のある働き方の提案』を、働き手には『複数の職場を組み合わせるなど、より自由度の高い働き方の提案』をすることで、双方の意識改革と町民の職業スキル向上を図りたい」と意欲を見せる。

 今後も「まちの人事部」では求人プラットフォーム運営に加え、高齢者向けの役場の仕事体験会や、買い物を兼ねた就業送迎を可能にする町独自の新たな交通手段の試行などに取り組んでいくという。

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