温泉熱を利用してワニの飼育と南国植物の栽培に取り組む「熱川バナナワニ園」(東伊豆町奈良本)が7月3日、園内で育てたバナナとパパイアを使ったクラフトビールの販売を数量限定で始めた。
同園では「コロナ禍の今こそ伊豆観光を盛り上げていきたい」と、2021年から「反射炉ビヤ」(伊豆の国市中)と共同で、園内産の南国フルーツを使ったクラフトビール造りのプロジェクトに取り組んできた。
2021年3月、最初のクラフトビールとして完熟バナナを使った「伊豆バナナワニIPA」を発売し、同年7月には完熟パパイアを使った「伊豆パパイヤHAZY」をラインアップに追加。以降、使うホップの見直しやビアスタイルの変更などして、毎年リニューアルを続けてきた。
今回販売する「伊豆トロピカルMIX Weizen」は、もともとバナナにも似た香りを持つバイツェンスタイルのビールに、同園が栽培したバナナとパパイアを投入して開発した。園長の神山浩子さんは「バナナのビールもパパイアのビールも、どちらもおいしいので、それを足し合わせたらもっとおいしくなるのではないかと考えた。結果的には足し算どころか、おいしさの掛け算になった」と話す。「バナナとパパイアをミックスしたビールは他に聞いたことがなく、間違いなく国内初。さまざまな南国植物を栽培しているバナナワニ園ならではのビール」とも。
ビールは同園のオンラインショップ(3本セット2,100円~、送料別)で販売するほか、同園の売店やフルーツパーラーでも扱う。反射炉ビヤでも販売し、「つくばクラフトビアフェスト」などのビールイベントでも提供予定。
神山さんは「ビールを通じて伊豆に興味を持ち、遊びに来てくれる人が増えたら」と期待を込める。