下田公園(下田市三丁目)をメイン会場として6月1日から開かれている「あじさい祭」との連動企画として、下田の街なかでさまざまなアートに触れることができる「TOWA(とわ)紫陽花プロジェクト」が現在、行われている。
和菓子作り体験で挑戦するアジサイをモチーフにした3種類のお菓子
プロジェクトを取りまとめるのは、カメラマンや映像クリエーターとしても活躍する、地域おこし協力隊の青木真さん。「下田の『あじさい祭』は毎年10万人以上の集客を誇るイベント。メイン会場の下田公園に来る人に街歩きも楽しんでもらい、中心市街地活性化を図りたいと考えた」と明かす。
プロジェクト内の企画の1つ目が「あじさいPHOTOストリート」。伊豆急下田駅~下田公園間の通り沿いののれんやシャッターに、下田をテーマに開催したフォトコンテストのこれまでの入賞作品を展示する。写真の横にあるQRコードからスタンプを集めて抽選に参加できるデジタルスタンプラリーも行う。
2つ目の企画が「紫陽花ARTワークショップ」と題した体験講座。和菓子店「ロロ黒船」2代目の山田勧さんによる「和菓子作り体験」、地域の観光マップなどを手がけるイラストレーター土屋尊司さんによる「イラスト講座」、蓮台寺で生花店を営む鈴木颯人さんによる「フラワーアレンジメント体験」を、それぞれアジサイを題材として行う。
会場は下田市登録まち遺産第1号で、普段は非公開のなまこ壁の家「雑忠(さいちゅう)」(下田市一丁目)を使う。同会場では毎週土日に写真家・岩倉しおりさんの作品展示や、コーヒーショップ出店も行われる。
3つ目の「紫陽花部屋」は、二丁目にあるフジタビル1階の空き店舗いっぱいに剪定したアジサイをつるすもの。9時~16時の開放時間中に自由に出入りして、つるされたアジサイが徐々にドライフラワーへと変化していく様子を楽しむことができる。
「市やあじさい祭の実行委員、観光協会や商工会議所に加え、各講師や場を提供してくれた皆さんの協力を得て、あじさい祭に合わせたプロジェクトを実施できた」と青木さん。「地域のさまざまな人や団体をつなげることが、外から来た地域おこし協力隊の役割の一つと考えた」とも。
「あじさいPHOTOストリート」「紫陽花部屋」は6月30日まで。「紫陽花ARTワークショップ」は6月10日・17日・24日の開催で、要事前申し込み。