
松崎町で3月8日・9日、県が推進する自動運転の実証実験が行われた。9日には町長らが出席する記念式典も開催。引き続き今週末にも実証実験を行う。
この実証実験は、静岡県が進める「しずおか自動運転ShowCASEプロジェクト」の一環でっているもの。同プロジェクトは、将来的な運転手不足などの課題解決に向けて、自動運転技術を活用した次世代モビリティーサービスの実用化を目指して、2019年度から県が推進しているもの。松崎町はプロジェクトの初年度から参加し、継続的に実験を重ねてきた。
今回の実験では、新たに公式LINEを活用したオンデマンド予約システムを導入するほか、運転手を地元住民が担うという新たな試みも実施する。2種免許を持たない住民が自動運転車両の運行を支えるのは、県内で初めてのケースとなる。
利用者は公式LINEアカウント上の予約システムで、乗車時刻や乗降場所を入力するだけで予約することができる。情報はリアルタイムで運転席のタブレットに送信され、スムーズな運行を支援する。
今回、運転ボランティアを務める「ミズベリング松崎会議」のメンバーで、帰一寺の住職を務める田中道源さんも「予約が入ると待機場所や待ち時間がタブレットに表示され、とても分かりやすかった」と、同システムの利便性を語る。「町には、免許を返納した高齢者の移動手段が限られていることや、夜間にタクシーがなく観光客や住民が不便を感じていることなどの課題がある。今回の実験が、その解決に向けた一歩になれば」と期待を込める。
15日・16日の運行時間は10時~15時。ルートは花畑駐車場~まつざき荘で、花畑駐車場~伊豆長八美術館が自動運転区間となっている。利用無料。