
伊豆南エリア(賀茂地域)で療育支援施設を運営する「Life Smile」が4月1日、4カ所目の拠点となる「わたもこ135(いちさんご)」(東伊豆町稲取)を開設する。それに先立ち3月4日、内覧会を開いた。
「わたもこ135」内覧会でのアクティビティーの様子(関連画像10枚)
同社は、障害児支援サービス不足の解消を目指し、下田市や賀茂郡でサービスを展開。2022年12月に「わたもこ」、2023年2月に児童発達支援事業所「わたもこkids」(下田市西本郷)を開設。さらに、2023年12月には児童発達支援と放課後等デイサービスの機能を併せ持つ「わたもこsmile」(松崎町明伏)を開設した。
旧稲取幼稚園をリニューアルして開設予定の複合施設「よりみち135」内に新たに開く「わたもこ135」は、児童発達支援事業所と放課後等デイサービスの機能を兼ね備えた施設となる。賀茂地域では児童発達支援や放課後等デイサービスの利用が徐々に進みつつあるが、東伊豆町ではまだ十分に利用できない現状がある。1年ほど前、東伊豆町の保健師から「東伊豆にもわたもこを開設してほしい」との提案があり、町との交渉を経て「よりみち135」内での開設が決まった。
内覧会では子どもたちの普段の様子を見てもらうため、朝の会から始まり、体操やサーキット、リアクションパット、はさみを使う机上活動など、日常の流れを実施。子どもたちが遊ぶ姿を通じて、活動内容や開設する目的を伝えた。岩井茂樹東伊豆町長をはじめ、教育委員会、東伊豆町立図書館、保健師、こども園の先生などが見学に訪れた。「米粉パン 稲虎」(東伊豆町稲取)によるパンの差し入れや、同施設内で地域おこし協力隊が運営するコーヒースタンド「Nitotte coffee」の営業もあり、約40人が来訪した。
野田博美社長は「地域の保護者の声を聞き、内覧会などを重ねる中で開設の必要性を実感し、人材確保やスタッフのスキルアップを本格的に進めている」と話す。さらに「子どもたちの成長の先には、就労の可能性もある。地域や行政とのつながりをより深め、居場所や働ける場を地域と連携しながら実現していきたい。よりみち135が町の活性化につながり、子育てしやすい町として選ばれることを願っている」と意欲を見せる。