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新スタイルの観光演劇「伊豆の踊子」 SPACが下田市民文化会館で上演

観光演劇「伊豆の踊子」の様子(写真提供=SPAC)

観光演劇「伊豆の踊子」の様子(写真提供=SPAC)

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 「静岡県舞台芸術センター(SPAC)」(静岡市駿河区)が12月15日、下田市民文化会館(下田市四丁目)で「伊豆の踊子」を上演し、約160人の観客が集まった。4日には主演俳優の河村若菜さんが上演に先立ち、松木正一郎下田市長と岸重宏河津町長を表敬訪問した。

台本・演出を担当した多田淳之介さん

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 今回上演した「伊豆の踊子」は、演劇を通じ地域全体や人々に光を当て観光客の誘致につなげる「観光演劇」とすることを目指し、音楽や演出は現代風にアレンジしている。舞台上では、物語の進行に合わせながら原作の舞台となった風光明媚(めいび)な伊豆の情景をパノラマスクリーンに映し出し、さらに音楽や演出には現代の要素を織り交ぜるなど、「新感覚でポップな舞台」に仕上げた。

 台本・演出を担当した多田淳之介さんは、脚本の執筆前に下田を訪れた時の印象を「おしゃれな店が立ち並び、まちの人たちも華やかだということが分かった」と話し、現代風にアレンジした経緯に触れる。「下田のまちを歩きながら甲州屋(一丁目)の前を通り『実際に学生や踊子がこの道を歩いたのか』と思った」とも感慨深げに話した。

 舞台を鑑賞した80代女性は「美空ひばり主演の映画『伊豆の踊子』を昔見たことがあるが、全く違った印象で斬新だった」と話した。その他の観客からは「衣装や音楽、映像が現代風にアレンジされていて、今までの『伊豆の踊子』からはイメージすることができない仕上がりで楽しめた」という声が聞かれた。

 SPACは14日・15日、地元の中高生を対象とした中高生鑑賞事業公演も行い、約660人が鑑賞した。原作を読んだことがない生徒からは「これから読んでみようと思う」という声が聞かれた。

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