
地元食材を使った料理や「ちょい飲み」が楽しめる和食店「波風もぐもぐ」(南伊豆町下賀茂)がオープンして、10月20日で1カ月がたった。
神奈川県出身の鳥居千春さんと安藤博明さんが経営する同店。主に料理を担当する鳥居さんはサーフィンが好きで、子どもの頃から伊豆に親しんできた。鳥居さんの料理の基礎は幼い頃に祖母から教わった家庭の味。そこから料理への興味が深まり、横浜で独自に日本創作料理を学んだという。
2022年に南伊豆町へ移住し、チャレンジショップ制度を活用して「波風もぐもぐ」を期間限定で開いた。地域の人々との交流を通して、南伊豆での本格的な開業を決意した。店名には「南伊豆の海と風、そして食を楽しんでほしい」という思いを込めている。
店舗作りでは「光と風」をテーマに、物件探しの段階から細部までこだわったという。町内の工務店から譲り受けた一枚板を加工して製作した調理台をはじめ、店内のテーブルやベンチも全て2人で手作りしたもの。木のぬくもりと自然光が調和した空間には、2人が愛する海の雰囲気が漂う。
ランチは定食(1,250円)や釜飯を用意。釜飯は、その日の旬の食材によって内容が変わり、五目、キノコと秋ザケ、アサリとショウガなど季節の味が登場する。炊き上がりまでに40分~1時間ほどかかるため、事前予約を勧めている。
もう一つの人気メニュー「和カレー」(1,250円)は、酒かすやあごだし、かつおだし、地元野菜を使う。「和のうまみ旨を凝縮した優しい味わいが好評」だという。
2階には今月、宿泊施設「波風みなみの桜の宿」も開業予定。宿泊と食の両面から南伊豆の魅力を発信していくという。
鳥居さんは「南伊豆の光と風を感じながら、訪れた人に穏やかな時間を過ごしてもらえたら」と思いを話す。
営業時間は、11時30分~14時、18時~21時。月曜・火曜定休。