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下田に立ち食いずし「寿しらぼ三◯二」 副業すし職人が握る新業態のすし店

「寿しらぼ三◯二」店主の植松隆二さん(左)と了仙寺副住職の松井大宗さん(右)

「寿しらぼ三◯二」店主の植松隆二さん(左)と了仙寺副住職の松井大宗さん(右)

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 「副業すし職人」が握る立ち食いずし店「寿(す)しらぼ三◯二(みまつ)」がペリーと日本の交渉の場となったことでも知られる「了仙寺」(下田市三丁目)敷地内の売店の一角にオープンして、12月8日で1カ月がたつ。

すしを握る副業すし職人の齋藤ちひろさん(関連画像7枚)

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 店主は、下田の老舗すし店「美松」4代目で、すしのケータリングサービスも展開する植松隆二さん。開業資金を募るクラウドファンディングでは137人から300万円以上の資金を集め、高齢化や人口減少で職人が減少するすし業界における新しい職人育成プログラムの提案と、すし文化の発信を目指してオープンした。

 同店では、会社員や自営業者などさまざまな本業を持つ15人の副業すし職人たちが、植松さんの下で一定の修業を積んで板場に立つ。植松さんは仕入れや仕込み、接客サポートなど裏方に徹して店を支える。

 店名の「らぼ」は英語で研究所を意味する「laboratory」にちなみ「新たなすしを研究する場」を意味する。植松さんは「副業職人のみんなには、すしを通して自分の可能性を探求する実験を楽しんでほしい。ここは仲間やお客さまとのつながりを広げ、多様な挑戦をみんなで楽しむ場所にしていきたい」と思いを話す。

 副業すし職人の一人で、4カ月前に東京から下田に移住した齋藤ちひろさんは「すし握りの体験を通じて自分で握る楽しさに引かれ、副業すし職人を始めた。修業しながら腕を磨くだけでなく、板場での会話を通じて接客を学べるのも楽しみ」と話す。

 店内は白を基調とした明るい雰囲気で、L字型カウンターでの立ち食いスタイル。定員は10人程度で、価格は1貫一律300円。おまかせ3貫セット(800円)や5貫セット(1,300円)。飲み物(ソフトドリンク300円~、アルコール500円~)も提供する。

 出店を提案した了仙寺副住職の松井大宗さんは植松さんの同級生。「了仙寺では来年の春先に向けて、下田市の協力を得て東側の山を伐採して整備し、ペリーロードに続く参道の景観が大きく改善される予定。参道脇の空きスペースにはキッチンカーなど新たなテナントも出店できるので、楽しみにしてほしい」と話す。

 営業は金曜~日曜の11時30分~14時30分。

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