西伊豆町地域おこし協力隊の顔嘉迎(がん・かりん)さんが1月12日、K-POPダンスを教える「西伊豆ダンスクラブ」の開校を前に、旧賀茂幼稚園(西伊豆町安良里)で体験レッスンを開いた。
マレーシア出身の顔さんは2022年4月、日本に移住したと同時に西伊豆町地域おこし協力隊に着任。外国語指導助手(ALT)として、町内の小・中学校やこども園などで外国語指導をサポートしている。マレーシアで生活していた頃は、イベント企画やライブ配信などの仕事に従事していたが、日本に住みたいと思っていたことから日本の求人情報を探し、現在に至ったという。
19歳でダンスを習い始め、ストリートダンスの一種でパントマイムやロボットダンスの進化形といわれる「ポッピン」のダンス技術を習得した顔さん。21歳の頃からアルバイトでダンスを教え始め、小学生を中心に子どもから大人まで幅広い世代を対象にダンスレッスンを行ってきた。「ダンスに興味があるという子どもたちの声を聞いていたが、町内にはダンス教室がないと知った。西伊豆町でダンスを学べる場を作りたかった」と開校に至った経緯を明かす。
体験レッスンは「小学生」「中学・高校生」「大人」の3クラスに分けて指導。町内在住者を中心に隣接市町からの参加もあり、児童から大人まで計36人がK-POPダンスの振り付けを学んだ。
参加した子どもたちからは「ちょっと難しかったけれど楽しかった」「振り付けが多くて楽しかった」などの声が聞かれた。3カ月前から横浜のダンス教室に通っているという中学生は「ALTを通じて知っている先生だったので、ダンスレッスンをより楽しむことができた」と話していた。
「宿題や仕事のストレスを忘れて楽しく過ごすことができるダンス教室にしたい」と話す顔さん。「ただダンスをするだけではなく、英語やダンスの文化に触れる機会にしてほしい。いつか海外のダンサーとも交流する機会をつくれたら」と意欲を見せる。
同ダンスクラブの正式開校は2月。「3歳~6歳」「7歳~9歳」「10歳~12歳」「中学生以上」の年齢別にクラスを設け、各クラスで月4回のレッスンを行う。1クラス5人以上の申し込みがあれば、順次開講する予定。