能登半島地震で特に大きな被害を受けた石川県珠洲市への支援を募るため、河津町観光協会が1月17日、応援タオルハンカチの販売を始めた。
タオルをデザインしたのは、さまざまな舞台やテレビ番組の衣装を担当するコスチュームアーティストとして活躍するひびのこづえさん。ひびのさんは2016(平成28)年から石川県珠洲市での芸術祭に毎年参加しており、2017(平成29)年には珠洲の観光名所をデザインしたタオルハンカチを制作していた。ひびのさんは能登半島地震発生後、このタオルを再販してその利益で珠州を応援するダンスプロジェクトを立ち上げたいと呼びかけていた。
ひびのさんは今年2月に行われる河津桜まつりで、ダンスパフォーマンスを上演することになっている。企画を進める中で河津町観光協会に珠州への思いを明かし、それに共感した同協会がタオルハンカチ販売への協力を決めた。同協会の森野ゆかりさんは「珠州は河津町と同じく、海に囲まれた美しい町だと聞いている。同じ半島同士である伊豆半島から、少しでも応援の気持ちが届けば」と話す。
「SUZUタオル」と名付けられたタオルハンカチは、約25センチ四方の中にゴジラに見立てた能登半島の先端が描かれている。ひびのさんは「珠洲の地形がまるで大きな怪獣のように見えた。母ゴジラの上に珠洲の名所『ゴジラ岩』がのっている姿をデザインした」と明かす。さらに「日常を忘れて地域の皆さんと共に楽しめるアート活動が必要になる。珠洲に笑顔を届けに行くため、協力をお願いしたい」と呼びかける。
タオルは1枚500円。経費を除いた250円を珠州応援ダンスプロジェクトに使う。タオルは同協会の窓口のほか、ひびのさんのホームページでも販売する。思いに共感して販売に協力する店は、岐阜県などにも現れているという。