地元出身の店主が一念発起して開業した「カフェパーチ」(下田市河内)がオープンして、1月13日で1カ月を迎えた。飲食目的だけでなく、読書や勉強、ビジネス利用など1人の時間を過ごしたい人の来店も徐々に増えているという。
止まり木をイメージした「カフェパーチ」のロゴ(関連画像8枚)
店主の土屋大喜(ひろき)さんは、店のある河内の出身。古くは鉱山と温泉で栄えたこのエリアも、商店や旅館の廃業が相次ぎ空き物件が多くなっていた。そうした中、地元を少しでも盛り上げたいと、空き店舗を利用したカフェ開業を決意した。
店が位置するのは蓮台寺駅から徒歩3分ほどの場所で、東海バス「河内温泉」バス停のすぐそば。近隣には下田高校や稲生沢小学校があり、ホームセンターに隣接していることに加え、数年後には近くに下田市役所の移転も予定されている。
店名の「パーチ」は英語で「止まり木」のこと。「人々が羽を休める場所になれたら」という意味を込めて名付けたという。
メニューは「コンビーフのペペロンチーノ」(1,000円)など3種類のパスタなどのフード、ドリップコーヒー(600円)、フロート(600円~)などのドリンクに加え、ビールなどアルコールも提供する。昼から夜まで通し営業のため、遅めのランチに駆け込む客も少なくないという。
席数は10席。店内にはフリーWi-Fiを完備し、インターネットは使い放題。ビジネス利用も歓迎だという。本棚にある本は店内で読むことができ、読みかけの本にはオリジナルのしおりを挟んでおくことができる。後続の閲覧者は他の利用者のしおりを見つけたら、そのまま挟んでおくのがルール。土屋さんは「書店が少なくなってきている今だからこそ、紙の本に触れられる機会を増やしていきたい」と話す。
開店から1カ月がたち、さまざまな世代の客が集まり、初対面の客同士で会話が弾む場面も見られるという。「口コミでじわじわとファン層を広げていけたら」と土屋さん。
営業時間は11時~19時。日曜定休。駐車場4台。