
4月27日に投開票が行われる南伊豆町長選挙に向けて、下田青年会議所が2人の立候補者の討論会動画を公開した。若年層の政治参加を促進させるため、30代以下の地域住民の声を討論テーマに選定した。
任期満了に伴う南伊豆町長選挙(22日告示、27日投開票)には、これまで2期を務めてきた現職の岡部克仁さん(62)と、新人で元高教諭の沢田洋平(42)さんが立候補を表明している。
下田市・東伊豆町・河津町・南伊豆町・松崎町・西伊豆町を活動エリアとする同青年会議所では、これまでにも地域の首長選挙の際、地域住民の政治への関心を高めるため、公開討論会などを積極的に実施してきた。今回は、全国的に若者世代(10~30代)の投票率が低い傾向にあることを受け、若者世代をターゲットとしたアンケートを実施。回収した約170件の回答から地域の若者世代の要望や質問を抽出し、それをテーマに立候補予定者が討論を行う動画を制作した。
1時間強の動画では、医療・教育子育て・就職収入・まちづくりの4つのテーマに対して、2人の立候補予定者がそれぞれの考えを述べている。各テーマの討論に入る前に、コーディネーターの山本和成さんが「地域唯一の分娩取り扱い医院がなくなって不安」「子どもが放課後、児童クラブになかなか入れず仕事を辞めざるを得ない」「地場産業の発展についてどのように考えているのか」「もっとSNSで町のアピールをすべき」などアンケートで寄せられた声を両候補者にぶつける。公平性に配慮し、それぞれの発言可能時間にルールを設けたり、テーマごとに発言順を入れ替えたりしている。
今回の討論会を取り仕切った同会議所副理事長の外岡秀介さんは「一人でも多くの方々に、この討論会の動画を視聴してもらいたい。地域の問題や政治に関心を持ち、地域の未来をみんなで考えるきっかけになれば」と話す。
動画は同会議所公式ユーチューブチャンネルで公開している。