
見頃を迎えた桜とご当地グルメを囲んで移住検討者と地元住民が交流を深める「ジビエとお花見田舎暮らし交流会」が3月29日、約300年前に建てられた旧依田邸(松崎町大澤)の中庭で開かれた。
主催は松崎町移住定住促進協議会(愛称=伊豆まつざき田舎暮らしサポート隊)。同団体は、町役場や観光協会、地元民や移住してきた町民、農家や子育て中の母親など、さまざまな立場の有志が集まり、2022年に発足。移住前の相談対応をはじめ、同町での田舎暮らしをありのままに伝える情報発信、移住者と地域住民との定期的な交流会イベントの開催などに取り組んでいる。
当日は近隣市町を含む地域住民や移住者ら約50人が集まり、見頃を迎えた桜や、松崎町産のジビエを使ったイノシシ汁や鹿肉ケバブを楽しみながら、近況を話し合うなど交流を深めた。同時に開催されていた「春の松崎町移住体験会」の参加者も加わり、さまざまな人たちとのコミュニケーションを通じて、移住についての考えや思いを深める姿も見られた。
同団体の神健一さんは「自分も移住者だが、田舎での生活は都会に比べて人に頼らなくてはいけないことが多い。人を知って交流を深めることで、田舎暮らしの楽しみが広がり深まっていくと考えているので、これからもいろいろな形で参加できる交流会を実施したい」と話す。さらに「移住促進や関係人口づくりは、役場や協議会だけが動いて成しえるものではない。町の皆さんの理解と協力を得ながら、町全体で取り組んでいきたい」と意欲を見せる。