伊豆半島最南端の南伊豆町で2月1日、町の中心部を流れる青野川沿いに咲く約800本の河津桜や、約3万平方メートル菜の花畑が春の訪れを告げる「第27回みなみの桜と菜の花まつり」が開幕する。
実行委員会はじめ地元関係者たちが現在、開催に向けた準備を着々と進めている。
1月19日には、南伊豆町商工会青年部が中心メンバーとなって、開幕日に行われる神事の舞台設営と「菜の花迷路」作りに取り組んだ。舞台には神事の後、写真撮影スポット「菜の花ドア」を設置する。同青年部の平山文敏部長は「迷路と菜の花ドアは今年で3年目の取り組み。どちらも観光客や近隣住民から好評。間近で菜の花の鑑賞を楽しんでほしい」と話す。
22日には南伊豆町観光協会や県職員、JAふじ伊豆、下田高校南伊豆分校、地元ボランティアなど約50人が協力し、河津桜の剪定(せんてい)作業を行った。のこぎりを使って枯れた枝や成長を妨げる枝を切り落としたり、樹木にからまるツタを除去したりするなど、桜の保護育成のため汗を流した。作業前のあいさつで、実行委員長を務める木下直美町観光協会長は「たくさんの来場者に桜まつりを楽しんでもらえるよう、桜の保全と景観向上に努めていきたい」とあいさつした。
祭り半ばの週末、2月15日・16日、22日・23日には、大宮駅から新宿経由で伊豆急下田駅まで運行する特急「みなみの桜河津桜大宮号」が運行される。大宮駅東口の複合施設「大宮門街(おおみやかどまち)」には32種類の桜の大型ポスターをつるして、桜まつりの告知を行っている。剪定作業で出た河津桜の枝も展示し、南伊豆への花見を呼びかけている。
河津桜の見頃は2月中旬~下旬、菜の花の見頃は2月上旬~中旬の見込み。3月10日まで。