松崎町でかんきつ専門の農業事業を展開する「丸高農園」(松崎町道部、tel 0558-36-4266)が11月に販売を始めたオリジナルクラフトビール「丸高農園の栄久ぽんかんペールエール」が12月10日、地域資源を生かした「松崎ブランド商品」に認定された。
バーコード上の3羽の鶴は、商品開発に携わった3者を表現している(関連画像7枚)
同園は、ポンカンをはじめ甘夏みかんやニューサマーオレンジなど、かんきつ類の専門栽培を行う農園。栽培期間中の農薬不使用に加え、除草剤不使用、収穫後の果実はノーワックス・防腐剤不使用という姿勢で臨む。「自然環境への負荷を抑えながら、安全でおいしい作物を作る」ことをモットーに掲げている。
同商品は、ポンカン果汁とピールを使った「美しい黄金色と華やかな香り」が特徴だというクラフトビール。使っている「栄久ぽんかん」は松崎町にしかない希少品種で、栽培が難しく限られた生産者によって代々継承されているため、「幻のぽんかん」とも呼ばれる。
ビール製造はベアードブルーイング(伊豆市)が、ラベルデザインは下田市在住のイラストレーター土屋尊司さんが手がけた。同園の鈴木真里さんは「大企業ではない組織でも、3者が連携することで自社だけでは難しい取り組みに挑戦できた」と話す。ラベルのバーコード上部には3羽の鶴を描き、商品開発に携わった3者を表現しているという。
12月10日に松崎町商工会で開かれた松崎ブランド認定商品の審査会では、試飲した審査員から「フルーティーで飲みやすい」「若い女性にも受け入れられそう」などの声が上がった。同園からは「栄久ぽんかん」「栄久ぽんかんストレートジュース」に次ぐ3つめの認定商品となる。
価格は880円。町内飲食店「久遠」(松崎)や農林水産物直売所「湯の花」(南伊豆町下賀茂)などで取り扱うほか、丸高農園でも販売する。電話注文も受け付ける。