伊豆半島で唯一のトライアスロン大会「河津フラワートライアスロン」が10月27日、河津駅周辺エリアで開かれた。
トライアスロンは、水泳(スイム)、自転車ロードレース(バイク)、長距離走(ラン)の3種目を連続して行う耐久競技で、2000(平成12)年のシドニー大会からオリンピックの正式競技にもなっている。さまざまな距離設定でレースが行われるが、同大会はスイム1.5キロ、バイク40キロ、ラン10キロの合計51.5キロの「オリンピックディスタンス」を採用している。
全国から、個人の部に299人がエントリー。リレーの部も設け、2~3人で1組のチームエントリーが16組あった。リレーの部には、下田消防署や下田北高校OBなど地元チームもエントリーした。
薄曇りの当日は8時50分から開会式が開催され、大会実行委員長である岸重宏河津町長が「今日のレースを通して河津町を楽しんほしい」とあいさつした。
波が高いコンディションのため、1.5キロの距離を250メートルに短縮して9時15分にスイムの第1ウェーブがスタート。2分のインターバルを取って、第3ウェーブまで分かれた選手たちが、河津浜の海に次々と飛び込んでいった。
スイムを終えた参加者は浜からすぐのトランジションで自転車に乗り、河津のメイン通り「踊り子花街道」に出て北上。河津駅前から峰大橋までの約3.5キロを6周した。沿道には多くの町民が応援に駆けつけ声援を送った。
最後のランは、河津川沿いの遊歩道を2往復するコース。選手らは最後の力を振り絞って、ゴール目指して力走した。
ゴール地点の河津桜観光交流館の駐車場では、スポーツ用品メーカーや、地元商工会の飲食のブースも出店。参加者だけでなく、地元住民や観光客も買い物や食事を楽しんだ。
表彰式の前には、河津町応援プロジェクトとして発足した地域専属チアダンスチーム「GO KAWAZU」の小学4年生~高校生の19人によるダンスパフォーマンスやクイズが会場を盛り上げ、表彰式のサポートも行った。最後は、会場にいる誰もが参加できる恒例のじゃんけん大会で締めくくった。
参加した選手からは「初めて参加した。スイムは距離が短くなって残念だったが、コースはフラットで走りやすい」「昨日は河津に泊まったが、観光もできて楽しかった」などの感想が聞かれた。
岸町長は「コロナ禍での中断もあったが、9回目を迎えられてこの大会も町の行事として定着してきた。地元のチームもさらに参加してくれるよう工夫を重ね、今後も続けていきたい」と意欲を見せる。