東伊豆稲取の5つの会場で現在、「雛(ひな)のつるし飾り祭り」が開催されている。メイン会場となる「文化公園雛の館」(東伊豆町稲取)では1万2000個、5つの会場合計で2万2000体もの人形を展示している。
「雛のつるし飾り」は稲取の伝統的な飾りで、江戸時代に高価とされていたひな人形を手作りしたことから始まった。亀には「長寿」、だるまには「福を招く」など、つるし飾りそれぞれの形に幸せを祈るさまざまな意味が込められている。
3月12日までは「素戔嗚(すさのお)神社」を会場の一つとし、階段にひな人形とつるし飾りを展示する。寄付で譲り受けたひな人形の展示スペースが足りなくなったことから階段への展示を開始。展示段数は日本一を誇る118段にもなる。
コロナ禍以前は同イベントを目当てに25万人もの観光客が訪れたこともあるという。「この時期はつるし飾りを見るために、多くの人が稲取に来てくれる」と稲取温泉旅館協同組合の村木友香さんは笑顔を見せる。
会場付近ではつるしびなや祝い餅などの販売も行うほか、昨年1月に稲取にオープンしたカフェ「タテノイチ」がクレープを販売。近隣の工房ではつるしびなの制作を体験することもできる。
メイン会場「文化公園雛の館」は入館料500円、協賛会場「なぶらとと」は入場料100円、素戔嗚神社は施設運営管理費300円の協力を呼びかける。土曜・日曜限定で、東伊豆町役場の立体駐車場を開放する。
展示会場の開館時間は9時~17時、素戔嗚神社の展示時間は10時~15時。素戔嗚神社の展示は雨天中止。3月31日までの開催。