
下田を訪れる観光客に人気の、黒船を模した遊覧船で下田港を巡る「下田港内巡り」で7月25日、AR(拡張現実)を活用した実物大・黒船出現演出が始まった。
下田港内巡りは黒船を模した遊覧船「サスケハナ」で下田港を一周するもので、道の駅「開国下田みなと」近くの外ヶ岡桟橋が乗り場となる。1周約20分の船旅では、下田の街並みや吉田松陰が身を隠したとされる「弁天島」などを眺めることができ、秋~春には船上でカモメへの餌付けも体験することができる。
今回の企画は、スマートフォンで遊覧船内に設けられたQRコードを読み取ると、遊覧船と並走する形で、幕末に下田へ来航したペリー艦隊の黒船が現れるもの。遊覧船の約2倍となる約78メートルの船が画面上に現れ、画面をタップすると煙を上げたり大砲を撃ったりする演出も楽しめる。
運営する「伊豆クルーズ」の飯田宏樹さんは「北海道にあるグループの親会社が実施した、デジタルを活用した謎解き企画が好評だった。デジタル活用企画の第2弾として、下田でのAR演出が立ち上がった」と話す。
「黒船のサイズが想像以上に大きく、遊覧船との距離感の調整が難しかった」と言い、開発には約4カ月を要したという。飯田さんは「黒船のスケール感や、当時の人々が感じた威圧感をぜひ体験してほしい」と乗船を呼びかける。
同コンテンツは、運賃(大人=1,500円、小人=750円)に追加料金なしで楽しめる。iOS端末のみに対応。