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IT企業が認定するワーケーションアンバサダーたちが集うイベントが2月15日、下田で初めて開かれた。ノートPCで場所を選ばず仕事をするノマドワーカーが集まった。
下田を拠点するデジタルノマドの塚田エレナさんが街歩きを案内した(関連画像8枚)
オフィスソフトやセキュリティーソフトを提供する「キングソフト」が主催した同プログラム。同社では「すべての人の働き方に彩りを」の理念の下、ワーケーション推進のための有志グループを結成。約15人のノマドワーカーたちを「WPSワーケーションアンバサダー」に認定し、同社のクラウド型オフィスソフト「WPS Cloud」の無償提供や、オンラインミートアップの開催などのコミュニティー活動を行っている。
今後はさまざまな地域に実際に集まり、コミュニティーの親睦を深めたり、地域の人たちと交流を深めるイベントを開いたりする予定。今回はその前準備も兼ね、地域の人たちとの関係づくりのために、12人のインフルエンサーやノマドワーカーたちが下田を訪れた。
関係者10人ほどは複合コミュニティー施設「風まち下田」(下田市武ガ浜)に前泊。副業すし職人が腕を振るう店「寿しらぼ三〇二」店主の植松隆二さんや、東京から移住した副業すし職人の一人・齋藤ちひろさんの握るすしを片手に、地元の人々も交えた交流会を実施。すし握り体験も行った。
当日は、下田駅前の土産物店「下田時計台フロント」で長池茂社長から地元の生産者の思いやエピソードを聞きながらの昼食を取った後、下田を拠点するデジタルノマドの塚田エレナさんらの案内で街歩きを実施。下田港やペリーロードを散策しながらレトロな建物を訪ね、下田の歴史を感じさせる町並みに触れた。そのほか、ダイニングバーを併設する書店「Books半島」、空き家を活用しUターン起業した「目黒グリーン珈琲(コーヒー)焙煎(ばいせん)所」なども訪れ、散策と地元の人たちとのコミュニケーションを楽しんだ。
自由行動の時間を経て最後は風まち下田に集合し、下田で見つけた魅力や次回の企画へのアイデアを共有するワークなど、一日を振り返るクロージングを行った。
日本中を旅しながら仕事をするはるごろうさんからは「まち歩きしたり、地域の人に話を聞いたり、みんなでワークしたり、やりたい働き方を体現できてうれしかった」、長崎から参加したゆりりぃさんからは「下田は人は優しくてフレンドリーで、おいしい店がたくさんあって落ち着いて過ごせる街。次は長期でゆっくり滞在したい」などの感想が聞かれた。焼津を拠点に活動するまっすんさんからは「ワーケーション先でただ働くだけじゃなく、地域に貢献しながら働く方法を模索していきたい」という意欲的な声も聞かれた。
次回は4月、再び下田での開催を予定している。