東伊豆町のジオスポット「細野高原」(東伊豆町稲取)で2月12日、「山焼き体感会」が開催される。山焼きは毎年行っているが、一般参加者を募集して行う体感会は今回が初となる。
山焼きは細野高原を草原として維持するために必要な活動で、草木が乾燥する毎年2月ごろ、地域住民により行われてきた。風向きや地形を考慮しながら103ヘクタール(=東京ドーム22個分)もの山を約5時間かけて燃やすことで、焼けた草木が栄養となって草原が保たれている。
同イベントでは、安全上の理由から火入れは係員が行うが、炎の熱や勢いを間近で体感することができる。
細野高原は2022年10月、全国草原の里市町村連絡協議会により「未来に残したい草原の里100選」に選ばれた。「昨年の選出をきっかけに、もっと自分たちにできることはないかという機運が高まった。それが今回の体感会の実施につながった」と地元で旅館を経営する石島正和さんは話す。体感会を通じて、細野高原の保全活動への協力者を募る。
体感会の参加者には山焼きの役割や細野高原の歴史などを学ぶ機会として、山焼きの見学や作業員による説明、黒く焼けた高原でのガイドウオークを予定する。作業員をねぎらうためのドリンクなどを用意する「振る舞い」の手伝いにも参加してもらう。「山焼きを見るだけではなく、メンバーとして参加してほしい」と石島さん。
現在、参加者を募集している。参加料は4,000円。定員は20人。申し込みは東伊豆町観光協会ホームページで受け付ける。雨天の場合は中止となり、草原管理協力金1,000円を差し引いた金額を返金する。