下田市内で米作りに取り組む有志団体「米(マイ)フレンド下田」が生産したキヌヒカリを使った米焼酎「豆州(ずしゅう)ラベル」の披露会が8月25日、下田開国博物館内にある地酒と地場産品の店「豆州庵」(下田市四丁目)で開かれた。
下田開国博物館スタッフ山梨ゆかりさんが筆文字を手がけたラベル(関連画像4枚)
下田産のキヌヒカリに加え、東伊豆町の天然水など伊豆の素材を集めて作られた同商品は8月9日に販売を開始。地元の方言を交えた「飲もうじゃ!下田」の合言葉を掲げたタグを添え、この土地ならではの酒であることをアピールする。
米フレンド下田の会長・小澤博さんは「吉佐美地区の休耕田を使い米作りを始めて9年目。オリジナルの地酒を造りたいという話は、ここ数年上がっていたが、遂に実現した」と報告。「土産物としてはもちろん、地元の人々にさまざまなシーンで楽しみ味わってほしい」と呼びかける。
米フレンド下田の会員は現在13人で、うち1人は小学生。熱中症に気をつけながらの草刈りや害獣避けの電柵設置など、「作業は困難も伴う」と言う。「会が発足した当初から、市内の子ども園や幼稚園などに収穫した米を寄付しており、今後も続けていきたい。大人も子どもも楽しく米作りに触れられる機会を提供できたら」と小澤さんは話す。
ラベルの筆文字ロゴを手がけた下田開国博物館スタッフの山梨ゆかりさんは「下田で収穫されたキヌヒカリと東伊豆町稲取の天然水を使い、新島酒蒸留所が造ったお酒。みんなの思いが込もっている」と話す。「米のうまみもありながら、すっきりした飲み口で、後から甘味も感じられる。お勧めの飲み方は水割り。季節を問わず広めていければ」と意気込みを見せる。
初回生産分は、1.8リットル瓶(2,981円)=150本、720ミリリットル瓶(1,680円)=800本。アルコール度数は25度で、「癖のない味わいが、いろいろな料理に合わせやすい」という。当面は豆州庵と「志田酒店」(二丁目)の2カ所のみで販売する。