浜松イノベーション推進機構「フォトンバレーセンター」が6月8日、高校生を対象とした体験講座「ハイスクールひかり塾」を静岡県立下田高校で開いた。
光通信や光計測など、光電子技術に関する研究開発を推進し、静岡県西部地域の産業振興と人材育成に取り組んでいる同センター。前日の光・電子技術の初歩的な知識や利活用に関する企業向け講習会「ひかり塾」に続き、高校生を対象としたイベントを開いた。
講座には下田高校の生徒14人が参加。光電子技術を活用したゴルフスコープの実体験や、スマートフォンの液晶画面の顕微鏡観察を通じた光の三原則の学習、健康医療分野など光電子技術がどのような分野に応用されているのかの講義などに取り組んだ。
下田高校の担当教諭は「専門の講師が直接下田に赴き、授業を行うことは非常に貴重な機会。生徒たちは、光電子技術の最先端技術に触れ、将来の可能性を具体的にイメージできたのでは」と話す。
参加した生徒からは「将来の夢は別の分野の研究者だったが、実験や講義を通じて、さまざまな分野がつながっていることを実感した」「実験や実習などを通じて実際に試しながら学ぶことができたので、とても楽しかった」「単に教科書に載っている知識を詰め込むだけでなく、世界中のさまざまな課題についても学ぶことができた」などの感想が聞かれた。
副センター長兼事務長の菊池良信さんは「今回の『ハイスクールひかり塾』をきっかけに、静岡県内の多くの高校生が光電子技術の魅力に触れ、関心を深めてくれることを期待している。将来的には、光電子技術を担う人材育成につなげ、地域の発展に貢献していきたい」と話す。