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下田に夏の訪れ告げる「陰祭り」 執行部が新たにSNSなど立ち上げ

中央区の4町が十字路に集まる恒例のそろい打ち

中央区の4町が十字路に集まる恒例のそろい打ち

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 下田八幡神社の副祭神・素戔嗚尊(すさのおのみこと)を敬う「八雲神社例大祭(通称『陰祭り(かげまつり)』)」が6月6日・7日、下田市旧町内で行われた。各所に響くはやしや太鼓台をたたく音が下田への夏の訪れを告げた。

今年の若者執行部の4役たち(関連画像20枚)

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 天照大神(あまてらすおおみかみ)を主祭神とする同神社では、その弟である素戔嗚尊を副祭神として「八雲さん」「天王さん」と親しみを込めて呼び、厄よけや開運の神として崇敬されている。毎年この日に行われている陰祭りは大正時代まではみこしも出ていたが、6月は雨が多いことや、7月の新盆・8月の下田八幡神社が続くことを受け、現在ではみこしを社殿に飾って祝詞を上げる形として続けられている。

 8月14日・15日に盛大に行われる下田八幡神社例大祭の前夜祭のような意味合いも持つ陰祭りは、年が変わって新たに組織替えした奉仕者たちの顔合わせの場でもある。各太鼓台がそれぞれ自分たちの持ち場である町(ちょう)と呼ばれるエリアを巡ったり、同町内の人々が親睦を深め合ったりする。

 6日夜の宵祭では、笛や三味線とともに太鼓台が町なかを練り歩き、江戸時代から受け継がれているメロディーと太鼓のリズムを響かせた。祭の役員たちの交流も、それぞれの町で盛んに行われ、「三丁目」では概ね高校卒業から40歳前後までが担う祭りの主導役「若い衆(わかいしゅう)」たちが世話役の若者頭に敬意を表して杯を傾けたり、若者頭が祭を見守る中老たちが集まる日待(ひまち)へあいさつに訪れたりする姿が見られた。

 7日は朝から下田八幡神社で神事が行われた後、鳥居以上の高さがあるのぼり旗を若い衆たちが高所作業車も使って総出で片付けた。

 若者執行部は今年3月にフェイスブックとインスタグラムの公式アカウントを立ち上げるなどIT活用にも積極的に取り組んでおり、6月15日には祭典の運営費を集めるための寄付サイトを初めて立ち上げる。

 今年の若者執行部の平山圭輔委員長(伊勢町)は「下田の町を活性化できるよう、町の方々と奉仕者の皆さんで元気に盛り上げたい」、供奉道具責任者の坂部悠さん(二町目)は「物価高や人口減少に見舞われ、全国的にさまざまな祭りが縮小傾向にある。400年続けてきた祭典を今後も次世代につなげていきたい」と意欲を見せる。

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