松崎町岩科の田んぼの一角で6月2日、同町と杉並区方南町の有志らが「松崎町田植え泥んこプロレス」を開いた。参加者たちは田植え体験と尻相撲大会を楽しんだ後、田んぼをリングにしたプロレスに歓声を送った。
自らもレスラーとして参戦した「とんび農園」鈴木茂孝さん(関連画像8枚)
企画したのはキャンプ場「へんな村」(松崎町小杉原)を運営する斉藤優(まさる)さんと、「とんび農園」(岩科南側)代表の鈴木茂孝さん。「1次産業のエンタメ化」を目指し、斉藤さんと親交がある「方南町プロレス」を東京都杉並区から招き、日本酒の材料となる「朝日米」の田植え体験とプロレスを組み合わせたイベントを開いている。
当日は近隣住民や子どもたちを中心に約100人が集まった。11時からの田植え体験では、稲作塾メンバーの指導の下、参加者たちが稲を順々に手植えしていった。初めて田植えをするという子どもたちも、泥まみれになりながら田植えを手伝った。
田植えの後は尻相撲大会を開き、白熱した戦いが繰り広げられた。勝者にはとんび農園の白米や方南町プロレスメンバーで虫食い芸人でもある佐々木孫悟空さんのDVDなどが贈られた。
メインイベントのプロレスには、「方南町プロレス」メンバーに加え、岩科ライスマン・松崎自然薯ネバラー・桜葉カオリンら、リングネームに地元の名産品を冠した町民有志らも参戦。途中で雨に打たれながらも泥の中で激闘を繰り広げ、3試合を無事に戦い抜いた。
町内から参加した人からは「松崎町を盛り上げてくれてうれしい。これからもたくさんイベントを開いてほしい」、4月に東京から松崎へ移住した人からは「東京ではこのようなイベントが少ないから面白い。このイベントをもっと大勢の人に知ってもらいたい」などの感想が聞かれた。
「お笑いプロレスを通じて松崎町と東京杉並区方南町の交流が生まれている。今後は育てた米を使った酒を方南町の『伊豆松崎酒店』で販売し、松崎町の知名度向上につなげていきたい」と話す斉藤さん。「今後も泥エステや田んぼでの音楽ライブなど、田んぼを囲んだ人たちのつながりを深めていける機会をつくりたい」と意欲を見せる。