歌手・ミネハハさんのライブが6月1日、下田市民文化会館(下田市四丁目)で開かれ、100人以上がミネハハさんの歌やゲストミュージシャンのクリスタルボウル演奏などによる「音浴」を楽しんだ。
ミネハハさんは、これまでに「クロネコヤマトの宅急便」「ポンジュース」など、3000曲以上のCMソングを歌ってきた「CMソングの女王」とも呼ばれる歌手。歌謡曲のバックコーラスなどでも活躍してきたが、アフリカでの一人旅をきっかけに「お金のためではなく、人の心に届けられる自分の歌を歌おう」と決意。1994(平成6)年にソロシンガー「MINEHAHA(ミネハハ)」としてデビューし、現在は年間100本を超えるコンサートを中心に活動している。
今回のライブを主催したのは、下田で足もみなどの施術を行う「かえる堂」を営む末吉香乃枝さんが立ち上げた「伊豆を元気にする実行委員会」。同店3周年の祝いと、支えてくれた下田の人々へのお礼を兼ねて、自身がファンであるミネハハさんのライブを企画した。
ライブで、ミネハハさんはオリジナル曲「かあさんの道」「竜の申し子」に加え、賛美歌「アメイジンググレイス」や「糸」(中島みゆき)など14曲を歌った。曲の合間には、笑いも誘う軽快なトークや自身が歌った懐かしのCMソング披露などで、観客を楽しませた。
今回のライブには、南伊豆在住のクリスタルボウル奏者の牧野持侑(じゅん)さんも友情出演。さまざまな形のクリスタルボウルを演奏し、神秘的な音を会場に響かせた。
同ライブの料金は、ライブ後に観客が価格を決めて支払う「ポストプライシング方式」で集められた。「できるだけ多くの人々に歌を聴いてもらいたいので、あえて料金は設定しなかった。聴いてもらえれば価値が分かると考えた」と話す末吉さん。終演後には1万円を支払う人の姿も見られた。収益金は全額、能登半島地震復興義援金として寄付するという。
観客からは「今回初めて生の歌声を聴いた。心に響く歌声で、自然に涙が出てきた」「いつも聴いていたCMソングの多くがミネハハさんの声だと知ってびっくりした」などの感想が聞かれた。