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南伊豆町で日フィルが出張コンサート 杉並区との交流の証の一環で

「エクレシア南伊豆」で行われた弦楽四重奏コンサートの様子

「エクレシア南伊豆」で行われた弦楽四重奏コンサートの様子

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 東京都杉並区を本拠地とする「日本フィルハーモニー交響楽団」メンバーによる弦楽四重奏コンサートが3月4日、介護老人福祉施設「エクレシア南伊豆」(南伊豆町加納)で開かれた。

エクレシア南伊豆に贈られた演奏メンバーのサイン色紙(関連画像5枚)

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 南伊豆町と杉並区は、1974(昭和49)年に杉並区の健康学園が町内に設立されたことをきっかけに交流自治体の関係にあり、小学校の移動教室や交流ツアーなどの住民交流が行われてきた。2012(平成24)年には「災害時相互援助協定」を結んでいる。

 エクレシア南伊豆は交流自治体の関係を生かし、2019(平成31)年に日本初の自治体間連系の特別養護老人ホームとして開設。自然豊かな環境の中でゆったりと老後を過ごしたいと考える杉並区民の利用者も多く、離れた家族とオンラインで会話できるシステムや、面会に来た家族が利用できる宿泊室も備える。

 「東京高円寺阿波おどり連」を招いて出張阿波踊りを行うなど、杉並区との交流イベントにも積極的に取り組んでおり、今回のコンサートも自治体間連携の取り組みの一つとして実施したもの。

 同施設を運営する梓友会の川島優幸(まさゆき)理事長は「日本フィルハーモニー交響楽団を招いてのコンサートを何度か開いてきた。コロナ禍ではリモートでコンサートを開き、南伊豆町にいる利用者たちが杉並区民センターでの演奏や、杉並に住む家族との会話を楽しむ貴重な機会にもなった」と、これまでの取り組みを振り返る。

 同施設内の地域交流ホールに職員含め約40人の観客が集まる中、同楽団の神尾あずささん・平井幸子さん(バイオリン)、小中澤基道さん(ビオラ)、久保公人さん(チェロ)が登場。モーツァルトの弦楽四重奏曲などのクラシック曲のほか、春の唱歌や坂本九のヒット曲も演奏した。観客たちは演奏に熱心に耳を傾け、曲が終わると笑顔で大きな拍手を送った。同施設には演奏メンバーのサイン色紙も贈られた。

 同楽団の高橋勇人さんは「日本フィルは施設や学校へのアウトリーチ活動にも力を入れている。2018(平成30)年には南伊豆で行われた梓友会主催の『みくらの里まつり』でも演奏した。また南伊豆町で演奏する機会があれば積極的に参加したい」と話す。

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