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南伊豆町のミカン農家・佐藤豪芳さん、知事賞受賞を町長に報告

岡部克仁町長(左)と佐藤豪芳さん(右)

岡部克仁町長(左)と佐藤豪芳さん(右)

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 令和5年度静岡県農地利用最適化推進事業の耕作放棄地再生部門で知事賞・優秀賞に選ばれた、耕作放棄地の解消に取り組んでいるミカン農家の佐藤豪芳さんが1月26日、南伊豆町役場を訪れ岡部克仁町長に受賞を報告した。

佐藤さんが復活させた耕作放棄地の様子

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 佐藤さんは現在41歳。会社勤めだった父と、子どもの頃から祖父のミカン農園を手伝うため、南伊豆町蛇石を時折訪れていた。県立農業大学を卒業後、祖父のミカン農園を引き継ぎ、温州ミカンや甘夏、ポンカンなどの果樹栽培に励んできた。2020年からは近隣の耕作放棄地の再生活動にも取り組み、これまでに約7500平方メートルを再生してきた。

 耕作放棄地の解消が進むと、近隣の農家も自発的に草刈りを行うように徐々に変化していき、鳥獣の巣や移動経路が減少。鳥獣被害の低減とともに、地域の景観保全にも大きく貢献している。南伊豆町で新規就農を希望する研修生も受け入れ、栽培技術や経営面での指導も行っている。

 佐藤さんの手摘みのミカンは直販が主体ながら、一部は道の駅「下賀茂温泉湯の花」(南伊豆町下賀茂)でも販売。「『フレッシュで甘い』と好評で、出荷後すぐに完売する」という。

 報告を受けた岡部町長は「ほかの農家の見本になる良い取り組み。耕作放棄地再生のトップランナーとして今後ますます活躍してほしい」とエールを送り、「町内の高齢化で困っている農家もフォローしてもらえたら」と、さらなる期待を伝えた。

 佐藤さんは「多くの人々に支えられて受賞することができた。今後も町内にたくさんある耕作放棄地の再生に取り組んでいきたい。そのための人手の確保や技術指導も必要で、農業法人化して体制を整えたい」と抱負を語った。

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