下田市立下田小学校(下田市五丁目)は11月28日、創立150周年を記念して、下田文化会館(四丁目)で式典を行った。
同校は1873年(明治6年)9月10日に下田泰平寺に創立された学校で、1971年(昭和46年)の市制施行に伴い、現在の名称に改称された。ピーク時には約1400人の児童が在籍し、現在は207人が通っている。
約1時間半の式典では、松木正一郎市長を含む6名の来賓を招き、全校生徒と保護者たちが150年の歴史を祝った。
太田和夫校長は式辞で、昭和20年から歌い継がれる校歌に触れ、「歌の一節にある『永久に輝くいさおしの』は、勉強や仕事を真面目に行う様を示す。これは校訓の『至誠』に通じる」と述べた。
松木市長は、太田校長の言葉を受けて、「下田小学校の校章には、校訓の『至誠』が刻まれている。このような小学校は珍しく、誇らしい」と祝辞を述べた。
児童代表として登壇した6年生の外岡花音さんは「登下校時に地域の方々や先生方に見守られ、安心して学校に通うことができる」と感謝を表した。
式典の第2部では、「放浪の合唱作曲家」として知られる弓削田健介さんを招き、「いのちと夢のコンサート」と題した講演と演奏が行われた。弓削田さんは、全国の学校や施設を訪れたエピソードをスライドを交えて紹介し、生徒たちは熱心に耳を傾けた。最後には弓削田さん作詞作曲の合唱曲「MUSIC」を全児童たちと共に歌い、式典を締めくくった。
6年生の男子児童は「150周年の記念すべき卒業生になれて嬉しい」と誇らしく話した。保護者からは「親子2代で下田小学校の卒業生になることは感慨深い」といった声が聞かれた。
祝典に先立ち、11月21日には卒業生有志が寄付を集めた150周年記念品の贈呈式が行われ、祝賀ムードを盛り上げた。