下田市中央公民館(下田市四丁目)で9月19日、サーフィンを生かしたまちづくりのための意見交換を行う「サーフタウン構想を考えるワークショップ」が開かれた。世界で活躍するプロサーファーであるコナー・オレアリー選手もゲスト参加した。
主催は東京オリンピック・パラリンピックホストタウン下田市推進協議会。国内屈指のサーフィンの名所である白浜大浜や、全国2例目の中学サーフィン部を持つ下田中学校などを持つ下田市で「サーフタウン構想」を策定するプロセスの一環として行った。
開会のあいさつで、下田市教育委員会の山田貞己教育長は「下田市は小さな街でありながら法務局や税務署、裁判所、鉄道など何でもそろう。国内でも最高クラスのビーチが8つもあり、海を求めて全国から観光客が訪れている。老若男女に人気のスポーツであるサーフィンをきっかけに、特に子どもたちにとって素晴らしい街になることを期待している」と述べた。
約30人のアクティビティー事業者やサーフィン愛好家とともに、世界ランク11位のコナー・オレアリー選手がゲスト参加。日本選手としての移籍が先月承認されたばかりのトッププロ選手の登場に、会場は大いに盛り上がった。
コナー選手は、母であり元プロサーファーの柄沢明美さんと共に参加。オーストラリアのサーフィン文化についての話や、地域コミュニティーの重要性についての考えをシェアした。
その後のワークショップでは、参加者全員で意見交換。「下田は著名なサーファーも多数輩出しており、モデルとなる卓越した人材が多い」「サーフィン部の影響か、家族ぐるみでサーフィンをする家庭も増えており、早起きによる健康維持も期待できる」などのポジティブな意見が出る一方で、「シャワーやトイレなどの設備が足りない」「朝夕の駐車場の時間が制限されているため、市外のサーファーはもちろん地元サーファーも心ゆくまで楽しめない」「波がない日のためスケートパークも必要」などの問題点も多く挙げられた。併せて、「中学校だけでなく、高校にもサーフィン部が欲しい」「環境をテーマにした博物館もあると良いのでは」などの要望も上がった。
今後、同協議会がサーフタウン構想の素案を作成し、下田市が計画策定を進めていく予定。