地域の小学生に環境学習講座を行う「伊豆ジオスクール」が8月18日、下田市民文化会館(下田市四丁目)でインドネシア料理教室を開き、小学生6人と保護者3人が異国の料理や文化を学んだ。
大地が育んだ貴重な自然遺産を多数持つ伊豆半島は2018(平成30)年、ユネスコ世界ジオパークの認定を受けた。伊豆ジオスクールは、そうした伊豆半島の豊かな自然環境の保護に取り組む人を育てるため、参加する下田市と南伊豆町の小学生を「ジオキッズ」と呼び、月1回のビーチクリーン活動や環境学習に取り組んでいる。
今回のインドネシア料理教室は、姉妹ジオパークであるインドネシアのチレトゥーパラブハンラトゥとのオンライン交流会に備えて、7月のインドネシア語講座に引き続き開いたもの。バリ舞踊グループ「バスンダリ」を主宰する長谷川亜美さんを講師に迎え、白身魚のサテ(串焼き)やガドガド(温野菜サラダ)、コラウビ(サツマイモのココナツデザート)など5品のインドネシア料理に挑戦した。
トウガラシを使うことが多いインドネシア料理だが、今回は子ども向けにトウガラシを使わないレシピも用意。山の形にご飯を盛り付けるための調理道具や、竹を編み込んで作られた皿など、インドネシアの道具もそろえ、「山への敬意を示すため山の形に盛り付けたご飯を、年長者から頂上を食べていく」という風習も紹介した。
和気あいあいとした雰囲気の中で料理に取り組んだ子どもたち。サンバルソースを作るため石臼でスパイスをひいた際には、初めて体験する刺激的な香りに顔をしかめたり鼻をつまんだりする姿も見られた。完成した料理をバナナの葉の上に盛り付け、現地の風習に倣って手づかみでの試食も体験。子どもたちからは「おいしい」という歓声が上がった。
伊豆ジオスクールの齊藤武さんは「前回の語学教室と今回の料理教室を通じて、子どもたちの中にインドネシアへの興味が湧いてきた感触がある」と話す。「日程調整中のインドネシアとのオンライン交流会に向け、自分たちのことを相手にどう紹介するかを改めて学ぶ機会も作る」と意気込む。