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西伊豆町、釣り人関係人口生み出すプロジェクト始動 釣りを複業にした移住促す

西伊豆町で釣り人関係人口生み出す「西伊豆&ANGLER」始動

西伊豆町で釣り人関係人口生み出す「西伊豆&ANGLER」始動

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 西伊豆町と「フィッシャーマン・ジャパン」(宮城県石巻市)は7月4日、西伊豆町に釣り人の関係人口を増やすプロジェクト「西伊豆&ANGLER」を始めた。漁師不足による漁獲量低下の解消と、多様な人材が訪れることによる町の活性化を目指す。

釣りを複業にしながら西伊豆町で生活する移住者の小山優香さん(関連画像6枚)

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 人口約7000人で駿河湾の海の幸が豊富な西伊豆町では、釣り人が提携船で釣った魚を電子地域通貨で買い取る「ツッテ西伊豆」をはじめとした、一次産業の活性化や地産地消促進などに積極的に取り組んできた。同プロジェクトは、漁業の担い手不足に悩む町と釣り人をつなぎ、関係人口の創出や釣りを複業にした移住を促進する新たな試み。

 「釣りを複業にできる町」を一つのゴールとして、まずは「釣り人関係人口」として地域へ関わってもらうことからアプローチを開始。これまではほとんど交流がなかった釣り人たちと漁師をはじめとした地元の人々とのコミュニケーションの円滑化に取り組んでいく。

 公式サイトでは町の魅力と共に、実際に県外から移住して漁業権を獲得した釣り人を紹介するインタビュー記事を掲載。釣りを複業にする生活や移住するまでの流れを具体的にイメージすることができる内容となっている。

 釣りや地元の人々との交流を楽しめる現地体験ツアーも実施し、西伊豆町への関心を深めた釣り人に対しては町役場が住宅探しなどをサポートし、移住後の定着に至るまで継続的に支援していく。

 プロジェクト開始に合わせて、東京都内でローンチ発表会と意見交換会が開かれ、関東近郊の釣り人約40人が集まった。

 西伊豆町職員と、医師業の傍ら複業として釣りインストラクターとしても活動する富所潤さん(通称「イカ先生」)、フィッシャーマン・ジャパン事務局長の長谷川琢也さんを交えたパネルディスカッションを実施。長谷川さんから「漁師の収入だけで生計を立てるのが難しい地域で、かつては当たり前だった『半漁半X』を取り戻すなど、新たな働き方の推進も必要」という問題提起が行われ、会場の釣り人たちからは関係人口創出や地域の課題についてのアイデアが飛び出した。

 その他、プロジェクトが目指す「釣り人関係人口」「複業としての釣り人」を実現するための理想や課題について、釣り人同士がディスカッションして町にリアルな声を届けた。

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