食べる

西伊豆と松崎で「ガストロノミーツーリズム」試食会 かつお節文化を観光資源に

試食会での集合写真

試食会での集合写真

  • 0

  •  

 西伊豆町と松崎町で進められている「ガストロノミーツーリズム推進事業」の一環として12月11日、地元食材を使った料理の試作・試食会が両町の飲食店やホテルで開かれた。「西伊豆みらい創造協議会」が企画し、町内外の料理人や生産者、有識者ら約15人が参加した。

「プロヴァンスドすずき」の鈴木克則シェフによる試作品(関連画像16枚)

[広告]

 同事業は、観光庁の「『食』の力を最大活用したガストロノミーツーリズム推進事業」に採択され、実施されているもの。日本で唯一、保存食「潮かつお」と高級だし素材「本枯鰹節(ほんがれかつおぶし)」の両方を現在も生産している西伊豆町田子地区のかつお節文化を核に、「かつお節文化の源へ」をコンセプトとした体験型ツーリズムの造成を目指している。

 6月に発足した同協議会では、両町の食文化継承を目的に生産者交流会などを重ねてきた。今回の試食会に先立ち、11月26日には第1回エリアワークショップを開催。宿泊事業者や生産者らが地域全体で取り組む方向性を共有した上で、今回の実践につなげた。

 当日は、フランス料理店「プロヴァンスドすずき」(松崎町道部)、まき火料理店「クエビコ」(江奈)、宿泊施設「至善天遊(しぜんてんゆう)」(西伊豆町仁科)の3カ所を会場に開催。両町の飲食店や宿で腕を振るう4人の料理人が、潮かつおのほか、自然薯(じねんじょ)やレモングラスなどの地元食材を使った特別メニューを披露した。参加者は、料理人から一皿ごとのコンセプトや調理法の説明を受けながら試食し、味や提供方法、ツアーでの演出について活発に意見を交わした。

 観光庁の小池野々香さんは「西伊豆の皆さんが能動的に意見を出し合い、つながりと一体感を感じた。各店での料理展開の中に、還元できるヒントを見つけてもらえたら」と期待を込める。

 今後は試食会で得られた意見を踏まえて、食と体験、宿泊を組み合わせたツアー内容を磨き上げ、2026年1月~2月ごろに実際の旅行者を招いたモニターツアーを行う予定。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース