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下田で「IZU POINT」開始 貢献で得たポイントをすしや魚と交換

IZU POINTとすしを交換

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 地域で感謝とつながりを循環させるポイント制度「IZU POINT(イズポイント)」の運用が11月1日、下田を中心に始まった。

IZU POINTの貯め方(関連画像4枚)

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 利用者は、ビーチクリーンや草むしりなど、地域の人たちが募集するさまざまな「クエスト(貢献活動)」を達成することでポイントを得る仕組み。概ね1ポイント=1円程度の価値とし、たまったポイントは市内の店舗や宿泊施設などで、イベント出店時に余ってしまった料理や規格外野菜、プライベートスペースのコワーキング利用など、お金では得られないものやサービスと交換できる。

 ポイントの確認や利用はLINEで行うことができ、個人間でポイントをやり取りすることも可能。10月の試用期間中には、「釣れすぎたアジをポイント交換で引き取った」「SNSでイベントの宣伝をしてくれた人にお礼としてポイントを渡した」「職業体験の中学生が握ったすしをポイント交換で振る舞った」など、多様な交流が生まれたという。

 制度を運営するのは、伊豆地域初の合同会社型DAO「IZUとDAO」。DAO(Decentralized Autonomous Organization、分散型自律組織)とは、ブロックチェーン技術を用い、参加者が投票権や参加権を持ちながら運営に関わる新しい形のコミュニティー。これまで任意団体として扱われていたが、2024年4月の金融商品取引法改正により、合同会社として法人格を持つことが可能になった。「IZUとDAO」はこの仕組みをいち早く取り入れ、オンライン上で気軽に関わりながらも、透明性とガバナンスを確保した事業運営体制を整えた。

 代表社員の一人で、下田市・宮城県東松島市・アムステルダムなど5拠点を行き来する生活を送る近藤ナオさんは「東松島市でも2025年4月から同様の仕組みを始めており、参加者間のポイント交換実績は既に9000万ポイントを超えている」と話す。「IZU POINTはまずは下田からスタートするが、徐々に周辺エリアへ広げていきたい」とも。

 同じく代表社員で、下田へのデジタルノマド誘致にも取り組む塚田絵玲奈さんは「観光客やデジタルノマドなど、地域外の人もポイントを通じて地域の活動に関わることができる。IZU POINTが、より深く地域とつながるツールになるはず」と期待を寄せる。

 同DAOのLINE公式アカウントを友達追加すれば、誰でも参加できる。

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