
南伊豆町で9月18~24日、関係人口の創出を目的とした「田舎留学プロジェクト」が行われた。全国から集まった大学生24人が6泊7日にわたり町に滞在し、ボランティア活動や地元中学校での授業実施などを通じて地域住民たちとの交流を深めた。
南伊豆町では2018(平成30)年から早稲田大学と連携して、町が提示する課題に対して大学生たちが現地調査やグループワークを通じて提案をまとめる「地域連携ワークショップ」を行っている。今回の取り組みは2023年に学生たちが出した提案を基に、およそ1年半の準備期間を経ての開催となった。
参加した学生たちは一条竹の子村での竹林整備や南伊豆米店での稲刈りなど、町の各所でのDIYや農作業の手伝いに取り組んだほか、伊浜地区で行われた「トコリンピック」にも参加し、地域住民との関わりを築いた。
南伊豆中学校では、横浜国立大学1年の尾崎友祐さんがキャリア教育に関する授業を担当した。「せっかく出身も学校も違う学生が出会ってこのプロジェクトに参加したので、それぞれの価値観が中学生の役に立てば」と思いを語る。
立教大学3年の櫻井健太郎さんは「日帰りや短期で南伊豆に来たことはあったが、長期でいると町民の温かさをより強く感じた。町の一体感やつながりの強さを実感した」と、長期滞在ならではの魅力を振り返る。
広報を担当した早稲田大学3年の河本結生さんは「7日間毎日、町の皆さんの温かさを感じ、南伊豆のことがもっと好きになった。これからの田舎留学プロジェクトにも期待してほしい」と意欲を見せる。
来春の河津桜の時期には、さらに内容を充実させた「ふかまる田舎留学」を予定する。