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海外デザイナーら20人が下田でUXワークショップ 多言語観光サイト制作

ワークショップ参加者たち

ワークショップ参加者たち

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 UXリサーチを専門とするウェイファインダー(東京都新宿区)が9月15日~20日、海外デザイナーを対象としたワークショップを下田市内で開催し、海外のデザイナーやリサーチャーなど約20人が参加した。

制作した多言語観光サイトも発表された(関連画像13枚)

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 同ワークショップの開催は昨年に続き2回目。同社代表のマックスウェル・フォレストさんは「前回は下田の抱える課題を調査して、アイデアを出すところまでを行った。今回は昨年のアイデアを元に、インバウンド課題を解決する多言語観光サイトを実際に制作することを目標とした」と話す。

 アメリカ、カナダ、オーストラリア、シンガポール、台湾、ドイツ、日本など、さまざまな国から参加したデザイナーたちは「飲食店」「宿泊施設」「イベント・コミュニティー」「情報発信」の4グループに分かれて活動に取り組んだ。

 初日はジオガイドとのまち歩きや歴史講義を通じて下田のことを学んだ。2日目はUXリサーチの研修を受けながら立てたリサーチプランを元に、地元事業者や観光客へのヒアリングで課題を深掘りした。3日目からは本格的にデザインに取り組み、夜には下田のマスコットキャラクター「ぺるりん」をデザインした佐藤潤さんによる特別講座も行われた。

 4日目も引き続きサイト制作を進め、夜にはグーグル日本法人のサキ・ゼリヤさんを招いたキャリアセッションが開かれ、AI時代のデザイナーの未来について議論した。最終日には「WORK×ation Site 伊豆下田」(三丁目)で成果発表が行われ、市職員や宿泊業関係者らが発表に熱心に耳を傾けた。

 発表では「情報が点在していて分かりづらい」「外国人にとって観光地や店の距離感や場所が伝わりにくい」などの課題が指摘され、カテゴリー整理や正確でタイムリーな情報発信の必要性などの提案とともに、実際に制作した多言語サイトも披露された。他にも飲食店などの予約サポートサービスや店の決済手段が分かる店舗用ステッカーなどのアイデアも共有された。

 発表を聞いた来場者からは「地元の人々も歯がゆく思っていることがある。今後もアイデアを共有してほしい」などの期待の声が聞かれた。

 日本から参加した30代デザイナーは「実際に現場に足を運んでデザインをするという経験に魅力を感じて参加した。異なる国や専門分野の仲間と本気で取り組む5日間は良い刺激になった」と振り返る。

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