
体感型動物園「iZoo(イズー)」(河津町浜)で4月13日、河津町のNPO法人「あおぞらビレッジ」が主催する見学会イベントが開催された。関係者以外は入ることできないバックヤードも特別に案内し、近隣市町の親子連れが楽しんだ。
同園は日本最大のは虫類・両生類の専門動物園で、カメ専門動物園だった前身の「アンディランド」をリニューアルして2012(平成24)年にオープンした。餌やりや記念撮影など動物に直接触れて体感できるよう工夫しているのが特徴で、大型の個体や希少種も飼育している。これまで140頭ほどのゾウガメを繁殖させたほか、生態が謎に包まれているミミナシオオトカゲの飼育環境下での繁殖を世界で初めて成功させるなど、繁殖にも力を入れている。近年は世界最大級のトカゲであるコモドドラゴン誘致に向けたプロジェクトを進行中。ワニ料理などを提供するレストランや、さまざまなオリジナルグッズを販売するショップも併設する。
同NPOは、子どもたちに自然体験イベントなどを提供している。代表の但馬靖彦さんが「全国的にも有名なiZooで地域の子どもたちが学ぶ機会を」と企画し、同園を運営するレップジャパン社長で園長の白輪剛史さんに直接依頼して実現した。当日は河津町をはじめ、下田市・南伊豆町・伊東市など近隣市町から47人の親子連れが参加した。
見学会では、3フロアある園内を白輪さん自ら案内。「トカゲは種類にもよるが、卵でいる間の気温によって性別が決まる」「日本のカメは首を縮めることで甲羅の中に頭を隠すが、オーストラリアのカメは横に曲げて隠す」「ヘビが舌を出しているときは匂いをかいでいるとき。先が2つに分かれているのは、より匂いを感じやすいためと考えられている」など、白輪さんの解説に参加者らは耳を傾け、初めて知る情報に感心していた。
途中、ワニやヘビに直接触れて一緒に写真撮影したり、カメに餌やりしたりする機会もあり、参加者からは「ワニのおなかは思ったより柔らかい」「ヘビの体はサラサラしている」などの声が聞かれた。さらに、関係者以外立入禁止のバックヤードにも案内され、まだ小さくて展示されていない動物なども見学。最後は、感想を伝えたり質問したりする時間を設け、参加者からの「カメは何頭いるんですか」「餌代はいくらですか」といった質問に、白輪さんが丁寧に答えた。
白輪さんは「地域の人たちや子どもたちと触れ合えて、は虫類のことを知ってもらえる良い機会だった。何かしら新しい発見をしてくれていたらうれしい」と期待を込める。