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下田「羽衣」5周年 シェアスペース備えた和風ゲストハウス

「羽衣」を運営する佐藤潤さん

「羽衣」を運営する佐藤潤さん

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 夏の「下田八幡神社例大祭」などの伝統行事も盛んな、旧町内と呼ばれる下田の中心街にあるコミュニティースペース「羽衣」(下田市二丁目)が8月1日で5周年を迎えた。

「羽衣」外観(関連画像5枚)

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 1階は時間貸しのシェアスペース、2階は最大4人まで宿泊できるゲストハウスを備える同施設。施設名の「羽衣」は、例大祭の山車にも飾られる地区の守り神に由来する。

 運営する佐藤潤さんは下田市出身で、大学進学を機に上京した後、20代半ばに下田に戻った。その後、地元印刷会社での勤務などを経て2013(平成25)年にデザイナーとして独立し、地元企業のチラシやパッケージ制作のほか、下田のご当地キャラクター「ぺるりん」のデザインなどを手がけてきた。

 築50年の空き家をリノベーションし、2019(平成31)年にオープンした同施設。「下田の街をもっと楽しくしたい。そのために下田に住む人や、下田を訪れる人同士が出会う場が必要だと考えた」と佐藤さんは振り返る。改修費用の一部はクラウドファンディングを通じて、約200人から250万円を超える支援を集めた。

 建物は外観も内装も和風で統一。もともと土壁だった室内は漆喰(しっくい)を塗り直し、2階のゲストハウスは畳敷きとなっている。「和の雰囲気が外国の人に好まれるのではないかと考えた。ゲストハウス利用客からは『畳に布団を敷いて寝るのが日本ならではの体験』といった声も聞く」と佐藤さん。「最近は中国などアジア圏からの利用客も多い」とも。

 1階のシェアスペースでは、近隣商店の商品や地域のクリエーターたちによる作品も販売。「下田の良いものを知ってもらうアンテナショップでもありたい」と佐藤さん。取材日には、すぐ近くの「村野帽子店」(二丁目)が手がける帽子の販売会が開かれていた。

 「コロナ禍で思うようにイベントが開けず、観光客も途絶えた時期は苦しかった」と話す佐藤さん。「今後は街を盛り上げるイベントを積極的に開きたい。9月のイベント開催を企画している」と意欲を見せる。

 イベントスペース利用は1時間1,100円~。ゲストハウスは1人1泊4,400円~。

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