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3日かけて仕込む伊豆白浜の郷土料理「さんま寿司」販売開始 室町時代に由来

販売が始まった白浜の「さんまずし」

販売が始まった白浜の「さんまずし」

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 伊豆下田・白浜地区の郷土料理「さんま寿司(ずし)」の販売が11月1日に始まった。

11月30日から始まる「アロエの花まつり」では、アロエの赤い花が咲き乱れる(関連画像6枚)

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 さんま寿司は古くから白浜に伝わる郷土の味で、その起源は室町時代にさかのぼるとされる。長く不順な天候が続き、深刻な食糧不足に陥った際、白浜神社の神官が伊豆七島の神々に祈りを捧げたところ、大量のサンマが海岸に打ち上がったという。民が救われたこの出来事をきっかけに、秋の例大祭ではサンマを使った料理が振る舞われるようになり、最初は粥(かゆ)、その後は炊き込み飯やおむすびなどを経て、幕末の頃に「さんま寿司」へと姿を変え、受け継がれてきた。

 現在のさんま寿司は、地元民宿の女将(おかみ)らから成る「白浜民宿研究会」がレシピを統一し、3日間かけて仕上げる。半日かけて塩出しした後に水洗いし、約8時間酢漬けに。さらに砂糖に漬けて寝かせ、身をしっとりと仕上げる。しっかり締まったサンマのうまみと甘酢の香りが調和した素朴な味わいが特徴。

 販売するのは「〆さんま」(700円)、「炙(あぶ)りさんま」(750円)、「〆・炙りセット」(1,450円)の3種類。伊豆白浜観光協会(下田市白浜)のほか、「道の駅開国下田みなと」(外ケ岡)内のまるごと下田館、河津桜観光交流館(津町笹原)の3カ所で扱う。

 11月30日~1月4日にアロエの里(白浜)で開かれる「アロエの花まつり」でも販売を予定。同協会担当者は「今年はサンマが大きく、とてもおいしくできている。ぜひ味わってほしい」と呼びかける。

 店頭販売は来年5月8日までの土曜・日曜・祝日限定。3日前までに連絡すれば、2本から予約や地方発送にも応じる。

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