ドキュメンタリー映画「マイクロプラスチック・ストーリー ~ぼくらが作る2050年~」の自主上映会が11月16日、南伊豆町役場内「湯けむりホール」で開催される。南伊豆町で環境保護活動に取り組む「クリカツ実行委員会」が「映画を通して新たな気付きの輪を広げたい」と企画した。
「クリカツ」は、美容室「杜とあお」を営む中野美代子さんらが発起人となり、同町で2017(平成29)年から続いているごみ拾い活動。当初からお礼として参加者にヘアカットチケットを渡していたが、現在では趣旨に賛同するパートナー店から提供されたさまざまな割引券などの提供に発展している。「拾って終わりではなく、後につながることをしたかった。ごみ拾いはゴールではなく、始まり」と話す中野さん。ギフトエコノミーの発想から「カットと交換できるものはないか」と考えたことが、活動の原点だったという。
上映する「マイクロプラスチック・ストーリー ~ぼくらが作る2050年~」は、アメリカ・ニューヨークのブルックリンで暮らす小学生たちが、身近なプラスチック汚染の問題に気付き、自ら行動を起こしていくドキュメンタリー作品。子どもたちの純粋な問いかけや学び、葛藤を通して、観る人にも環境との向き合い方を問いかける内容となっている。
同団体がこの映画を知ったのは4年ほど前。メンバーの一人がSNSを通じて知り合った人から紹介を受け、「いつか南伊豆でも上映したい」と温め続けてきた企画だという。
今回の上映会について、中野さんは「ごみが悪いのではなく、本人の意思が大切。子どもたちの気付きが地域を変えるきっかけになる。子どもが動くことで周りの大人や地域も変わっていく。そんなバタフライエフェクトのように、南伊豆がごみについて真剣に考える町へと変化していけば」と力を込める。
上映時間は、午前の部=10時~12時、午後の部=15時~17時。開場はそれぞれ30分前。小学4年生以上を対象としているが、大人の参加も歓迎。入場無料。事前申し込み不要。