下田市を拠点に、静岡県賀茂郡エリアでおにぎりの移動販売を行うキッチンカー「ONINIIZU（おににいず）」が営業を始めて、10月24日で半年がたった。

「ONINIIZU」のキッチンカー、POPが映えるシンプルなカラー（関連画像4枚）

　店主の重杉海月さんは下田市出身。3人目の子どもが保育園に通うようになったのを機に、キッチンカーでの開業を決意したという。「これまで接客業に携わってきたので、人と関わるのは好き」と話す重杉さん。キッチンカーでのおにぎり販売という業態を選んだのは、「育児を優先しながら働くには自営業しかない」という思いに加え、自身の子育て経験から「出先でも子どもと安心して食べられるものを提供し、同じように子育てをしているお母さんたちの助けになれれば」という願いがあったからという。

　開業当初については、「自営業なら時間の調整ができて余裕があると思っていたが、甘かった」と振り返る重杉さん。「仕込みに時間がかかり、夜遅くまで作業していることもあった」と苦労を語る。開業から3カ月ほどたつと徐々に慣れ、現在では下田市や賀茂郡内の商店や病院の駐車場のほか、「ヨイ・酔い・夜祭」（下田市）や「トコリンピック」（南伊豆町）、バガテル公園（河津町）のフリーマーケットなど各地のイベントにも精力的に出店している。

　同店のおにぎりのこだわりは米。「冷めてもおいしい品種」だというミルキークイーンを使う。メニューは定番の「しゃけ」（200円）や「明太子」（230円）のほか、「プルコギ」や「クリームチーズおかか昆布」などの変わり種もそろえる。ドリンクも提供しており、「コーヒー」（300円）や「コーラ」（200円）を販売。事前予約限定で「おにぎりセット」（500円～）も用意する。

　開業から半年を振り返り、重杉さんは「いろいろな人と話をしながら楽しくやっている。同じように子どもを持つお母さんから『ご飯に困っていたが助かった』といった声をもらえるのが一番うれしい」と話す。

　出店場所などの最新情報はインスタグラムで知らせている。