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下田の老舗美容室「タイガー」が45周年、地域雇用創出と若手育成に貢献

「美容室タイガー」店舗前でロゴを囲む

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 地域での雇用創出や若手育成にも力を入れる下田の老舗美容室「TIGER(タイガー)」(下田市西本郷)が10月7日で45周年を迎えた。

落ち着いたインテリアでまとめられた美しい店内(関連画像12枚)

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 現在の店主は2代目の山田隆之さん。山田さんの父・耕作さんが静岡市内で修業した後、故郷の南伊豆町の隣町・下田市で1980(昭和55)年に同店を開業した。

 静岡市で生まれた山田さんは美容系の専門学校を卒業した後、単身ロンドンへ留学。帰国後は原宿や恵比寿などで美容師として働きながら、ファッション誌やヘアカタログのスタイリストも務めた。下田へ移ってからは父の事業を手伝い、2019年6月に旧町内から現在の場所へと店舗を移転した。

 「修業してきたスキルを生かし、大好きな両親のためにも、地元に雇用を生む企業として地域に貢献したかった」と話す隆之さん。同店では創業以来、大勢のスタッフとともにサービスを提供しながら、独立を希望する若手の後押しも惜しまなかった。同店から独立した美容師の数は10人を超え、そのネットワークは南伊豆エリア(賀茂地域)全域に広がる。

 昨年から同店で働き始め、松崎町から通う土屋ひかるさんは「子育てとの両立も難しく、美容師の仕事を諦めようと思っていた時に、友人から店のことを教わった。家庭のことも相談に乗ってくれ、働きながら自信を取り戻すことができた」と話す。

 10代の頃から約40年勤めるベテランの進士由紀代さんは「結婚、出産、子育てとシーンが変わるごとに働きやすい環境を整えてもらっている。家族の協力もあって、ここまで続けられた」と話す。

 いずれのスタッフも「客をきれいにし、喜んでもらえるのが幸せ。温かい職場で気持ち良く働ける」と口をそろえる。45年の歴史を重ね、OB・OGも含めた従業員数も店舗の大きさも、エリア最大規模の美容室となった。

 現在の店舗の総面積は86坪、席数は十分に間を空け7席、シャンプー台は5台を備える。店内のインテリアは白と茶で統一し、清潔さと高級感を演出する。「ヘアカットだけでなく、リラクセーションメニューも充実させている。心身共にリラックスできる環境を届けられれば」と山田さんは話す。

 提供するメニューは、「カット」(4,400円、高校生以下は割引あり)、「カラー」(6,000円~、シャンプー・ブロー代別途)をはじめ、パーマや縮毛矯正、トリートメントやヘッドスパなど、髪のコンディションに合わせて多彩に用意する。シーンに合わせたセットやメークにも応じる。

 常連客の50代女性は「来店する度にスタッフが皆優しく、和やかな雰囲気でホッとする。カウンセリングも丁寧でリクエストの再現性も高く、安心して任せられる」と話す。

 営業時間は9時~19時。月曜定休。完全予約制。

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