
下田に春の訪れを告げる風物詩として親しまれる「東本郷桜まつり」が4月6日、本郷公園(下田市東本郷)で開かれた。
会場となった同園周辺は下田市内でも屈指の桜の名所として知られ、稲生沢川沿いの730メートルにわたって約270本のソメイヨシノが立ち並ぶ。普段は散策を楽しむ地域住民の姿も見られ、桜の開花時期には夜間のライトアップも行っている。
当日は、当日はちょうど見頃を迎えた桜並木を見渡すロケーションの中、飲食ブースや体験コーナーなどが登場。「Dining & Bar Naminami」「キッチン ヒロ」(以上、東本郷)といった地域の飲食店による出店をはじめ、レジンアート体験や農産物を販売するブースなど、さまざまな出店者が軒を連ねた。桜の枝が道にアーチ状の屋根を作る通称「桜トンネル」付近を歩行者天国とし、来場客がゆっくりと桜を楽しめるよう配慮した。
出店に加え、ストリートダンスサークル「12DC」や、地域にゆかりのあるバンドによる生演奏が披露され、会場を盛り上げた。東本郷商店会の商品券が当たる輪投げや福引きなど、地域住民や子どもたちとのつながりを感じさせる催しも行われた。
開催時間の大半が雨天だったにもかかわらず、出店した「ヨナヨナカレー研究所」(二丁目)のカレーや「とんかつ むら中」(東本郷)のメンチカツが完売するなど、多くの人でにぎわった。
地元・東本郷から来たという親子連れは「『桜まつり』は毎年楽しみにしている。世代を超えた地域の人たちとの憩いの場としてとても貴重。あいにくの雨だったが、子どもたちも楽しそうで何より」と話す。