
下田市の新たな移動図書館車「てんとうむし号」のお披露目式が3月28日、下田認定こども園(下田市敷根)で開かれた。車両のラッピングデザインを担当した下田市在住の絵本作家・鈴木まもるさんから100冊以上の絵本も寄贈され、園児たちへの贈呈式も行われた。
下田市では、1982(昭和57)年に導入した先代の移動図書館車が2001(平成13)年に運用終了となっていた。今回、23年ぶりの移動図書館復活に当たり、新たな車両を導入。3代目となる新車両は軽自動車をベースとし、約500冊の本を積載することができる。車両には全面に鈴木さんのイラストでラッピングデザインを施し、鈴木さんの著作を常時積載するほか、出向くイベントごとに司書がセレクトした本を載せる。
式典では鈴木さんが園児たちに向けて、恐竜や鳥の絵をホワイトボードに描きながら、本を読む意味や物事を観察する大切さを語りかけた。鈴木さんの問いかけに園児たちは元気に応え、会場は和やかな雰囲気に包まれた。
式典後に設けられた車両見学の時間には、園児たち鈴木さんに対して「先生、この本書いた人なの?」と、見慣れた絵本を片手に話しかける姿も見られた。
今後は子どもや高齢者が集まるイベントへ出張するほか、市内各地区会長などに働きかけ、地区ごとへの定期運行も目指していくという。