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下田の旧稲梓中学校で廃校物品譲渡会 ごみ削減と共に思い出・歴史を継承

大きな太鼓を品定めする親子連れ

大きな太鼓を品定めする親子連れ

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 下田市内では2022年4月に4つの中学校が統合されたが、それに伴い廃校となった旧稲梓中学校(下田市箕作)で2月12日、校内物品の無償譲渡会が開かれた。

校歌の歌詞プレートも譲渡対象とされた

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 会場には朝から多くの人が集まり、開場前に長い列ができた。譲渡される物品を目当てに来る人のほか、「思い出の品も欲しいが、懐かしい中学校にもう一度入りたかった」と話す卒業生の姿も見られた。

 子どものための教材を探しに来る人も多く、大きな地球儀や顕微鏡などを子どもと一緒に抱えて帰る人もいた。中には「工場で使うためのしっかりした机が欲しかった」と3階の美術室から大きな机を運び出す男性の姿もあった。

 譲渡会は、本来ごみとして処分されてしまう備品を地域の人々に還元することで、ごみを減らし、経費削減につなげることを目的としている。

 同様の譲渡会は旧稲生沢中学校(河内)に続き2回目で、1回目の譲渡会で持ち帰られた本棚が函南町の道の駅で活用されるなど、地域の歴史と思い出が次の世代に継承されている。

 「校舎は来年度には解体されてしまうが、備品はまだ使える物も多い。地域の人々に思い出と共に使ってもらえたらうれしい」と市の担当職員は話す。

 次回は2月19日、旧下田東中学校(柿崎)で行われる。時間は9時30分~15時。校内通行路が狭いため、入場時間は9時~10時30分と13時~14時に限定する。転売禁止。問い合わせは下田市教育委員会学校教育課まで。

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