敷根公園や市民スポーツセンターなどの公共施設を運営する下田市振興公社が現在、「第10回下田国際音楽コンクール」の出場者を募集している。
同公社が運営する下田市民文化会館(下田市四丁目)は、今では世界的に活躍している指揮者の山田和樹さんと20年以上前から親交を深めてきた。山田さんは2006(平成18)年から同館事業アドバイザーに、2014(平成26)年からは同館名誉館長に就任している。
同コンクールは、山田さんが音楽監督を務める横浜シンフォニエッタの代表理事である碓井俊樹さんから「下田でも音楽コンクールをやってみてはどうか」と提案を受けたのを機に、8年ほど前に始まった。年を追うごとに参加者が増え、前回は約220人が参加して演奏の腕前を競い合った。
同コンクールの特徴の一つは門戸の広さ。15歳以下の「ヤングアーティスト部門」、16歳以上の「プロフェッショナル部門」、26歳以上の「一般部門」のほか、「アマチュア部門」には年齢制限を設けない。
審査対象楽器はピアノ・声楽・弦楽器・管楽器・打楽器と幅広く、ピアノ連弾や室内楽での応募も可能。一般部門とアマチュア部門は編成に一切の制限はない。下田市振興公社の佐藤伴哉さんは「いろいろな楽器の演奏者に受けてもらいたいと、審査対象楽器がどんどん増えていった。以前はフリースタイル部門もあった」と話す。
入賞特典の目玉は演奏機会の提供。ヤングアーティスト部門とプロフェッショナル部門の大賞受賞者には横浜シンフォニエッタメンバーによる弦楽五重奏との共演機会を用意する。その他、リサイタル賞やジョイントリサイタル賞なども用意。受賞者が出演する演奏会は7月1日または2日に開く。
佐藤さんは「コロナ禍で苦労している音楽家や音楽愛好家も多いと思うが、下田国際音楽コンクールが音楽の普及や世界に羽ばたく音楽家の一助になればうれしい。ぜひ多くの人に応募してほしい」と呼びかける。
審査はユーチューブに演奏動画をアップしたものを提出するビデオ審査形式。参加料は、ヤングアーティスト部門=1万2,800円、それ以外の部門=1万6,800円。応募締め切りは2月28日。