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西伊豆松崎町で棚田オーナー募集 富士山を望む場所で田植え・稲刈り体験も

松崎町地域おこし協力隊の鎌田寛正さん(写真左)と賀茂農林事務所の土屋和大さん(写真右)

松崎町地域おこし協力隊の鎌田寛正さん(写真左)と賀茂農林事務所の土屋和大さん(写真右)

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 役場やスーパーマーケットが集まる松崎町中心部から車で20分ほどの場所にある「石部棚田(いしぶたなだ)」(松崎町石部)のオーナーを現在、石部棚田振興協議会が募集している。

駿河湾を望む絶景の中での田植え作業(前回の様子)

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 江戸時代からの米作りの歴史を持つ石部棚田は、東日本では珍しい石積みによる棚田と、駿河湾・富士山・南アルプスを望むことができるロケーションが特徴。農林水産省が選定した「つなぐ棚田遺産~ふるさとの誇りを未来へ~(ポスト棚田百選)」の一つになっている。

 一時期は大半が耕作放棄地となっていたが、2000(平成12)年頃から地域住民が中心となって復活に向けた取り組みが行われ、現在では標高120~250メートルの場所に約370枚・4.2ヘクタールの田んぼが広がっている。

 棚田オーナーの募集は2002(平成14)年に始まったもの。1口3万5,000円で、約30坪の区画の年間オーナーになることができ、棚田で採れた20キロの米が進呈される。さらに5月の田植えや10月の稲刈りに参加することもできる。区画割り当てのないトラスト会員(1口1万円)のコースも用意する。

 静岡県賀茂農林事務所の土屋和大さんは「ここ数年は毎年100組ほどのオーナーが集まっている。東京・神奈川のファミリー層も多く、リピーターの家族は3世代で田植えや収穫に参加する姿も見られる」と話す。「仲間や社員の親睦を深めるため、グループや企業で区画のオーナーになるケースもある」とも。

 今回新たに「保存会支援コース」を設ける。同コースの参加者には田植えや稲刈り以外の作業募集がその都度届き、それに応える形で地元保存会と一緒に任意で作業に参加することができる。新コースについて、土屋さんは「これまでも草刈りなどの日常作業を自主的に手伝ってくれるオーナーがいた。より深く石部棚田に関わることができる方法を明文化した」と狙いを話す。

 「田植えや稲刈りに参加した人は『この景色の美しさは写真をはるかに超えている』と言う人が多い。本当に美しい石部棚田の景色を自分自身が作っているという実感を持つことができる棚田オーナーに、ぜひ多くの人に参加してほしい」と土屋さんは呼びかける。

 申し込みはホームページで受け付ける。1月31日締め切り。

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